中央学院高、夏の悔しさを晴らす誓い。守備力UPと攻撃力で市立船橋を破る決意
中央学院高は前期リーグ戦で1-4の敗戦を喫していた日体大柏高から3得点を奪い、「2点以上」のノルマを達成。選手権予選前の最終戦を前向きな形で終えた。注目10番MF手塚柑汰(3年)や左SB角井一惺(3年)、MF原徹平(3年)、MF青山咲太(2年)らがドリブルとショートパスを駆使し、前半は攻めきれなかったものの、FW川村紀吏(3年)とMF國嶋泰雅(3年)、MF柳橋海呂(3年)の投入によりチームの距離感が改善し、3得点を奪い返した。
後半28分には、手塚のスルーパスで川村が左足で先制。45+1分には國嶋のドリブルシュートのこぼれ球からPKを獲得し、川村が追撃ゴール。さらに45+5分には、國嶋のカットインからのクロスがGKの頭上を越えてゴールイン。試合は敗れたが、選手権予選準々決勝で再戦の可能性もある相手に攻撃力を示した。
CB佐藤直哉(3年=千葉SC出身)は、「3点取られてから、その後3点取り返しに行けたのは良かった」と語り、序盤の失点が多い点を指摘。「守備の意識を高く持ち、前半に先制点を取れるようにしたい。相手が勢いよく前から来た時に冷静さを失わず、相手の動きを見ながら守備を改善したい」と意気込んだ。
佐藤はこの日、日体大柏の強力FW小泉ハーディ(2年)とのマッチアップで強さを発揮。180cm超の長身レフティとして、DFラインからボールを持ち運び、相手のファーストDFを攻略。複数のDFにケアされてもボールを失わず、前進を繰り返した。
「ボールを運ぶことに自信があります。ファーストタッチから前に運ぶことを意識しています」と佐藤。局面を変える左足を含め、中央学院の攻撃的なサッカーに欠かせない存在となっている。
8月には中央学院OBの東海学園大DF大磯竜輝(2年)が2027年シーズンからの名古屋加入内定。浜田寛之監督は大磯にも負けない、それ以上のポテンシャルを持つ佐藤を大器と評価。「攻撃面でも活躍するだけでなく、守備で失点を減らすことが目標」と佐藤は誓った。高校卒業後、東海学園大へ進む佐藤は、個人としても攻撃面で評価されるだけでなく、守備の強さと落ち着きをもたらせるDFになることが目標。より守備面でも貢献し、夏の悔しさを晴らす意気込みだ。
インターハイ予選では準々決勝で名門・市立船橋高と対戦。手塚のスーパーゴールで先制しながらも、残り3分で追いつかれ、逆転負けを喫した。佐藤は「自信になった。攻撃で周りが速く動いて、少ないタッチで動けた」と語り、プレミアリーグを戦う相手の強さも実感。「簡単に裏を取らせてくれないし、PAの前でシュートを打とうとするとすぐに前立たれる」と述べた。
「インターハイでいいゲームをしたが、選手権ではいいゲームで終わるのではなく、圧倒して勝ちたい。中央学院はベスト4の壁を破れていないが、我々がそれを超えて決勝の舞台に進み、全国に出られれば、全国で我々のサッカーを示したい」と佐藤は語った。激戦区・千葉を勝ち抜くことが簡単ではないが、ゴールを死守しながら自分たちの強みを発揮し、歴史を変える決意だ。