ispaceとAMC、月面での採掘ロボット技術実証に向けた覚書締結
ispace(東京都中央区)は10月9日、英国の宇宙ロボット企業Asteroid Mining Corporation(AMC)と覚書を締結したと発表した。この協力体制では、ispaceの月着陸船(ランダー)がAMCの採掘ロボット「SCAR-E」を月に送り届けるミッション構想が掲げられている。この取り組みは、AMCの将来の小惑星採掘に向けた技術実証を目的としている。
ispaceは、民間月探査プログラム「HAKUTO-R」のミッション2として、ランダー「RESILIENCE」を最速で12月に打ち上げる予定だ。今後も日本本社と米法人が主導して2種類のランダーの開発を進めている。ispaceとAMCが今後のミッション計画で合意し、AMCがミッションコストの準備が整った場合、SCAR-Eはispaceの将来のミッションに搭載される予定だ。
SCAR-Eは、打ち上げ時の高加速や宇宙空間での極端な温度への耐性、放射線など宇宙環境に適応した設計となっている。また、地表をつかみながら歩行する特徴により、微小重力環境下での対象を絞ったサンプリングと操作が可能となっている。