THE ALFEE、50周年記念コンサートで音楽の原点を振り返る

「THE ALFEE」のメンバー、桜井賢、坂崎幸之助、高見沢俊彦が、2023年8月30日に東京都内で開催された三越創業350周年記念イベントに出席した。同日、THE ALFEEはデビュー50周年を迎え、8月25日には記念コンサートを東京で開催し、1万人もの観客を集め、大盛況となった。

THE ALFEEは1973年に明治学院大学で結成され、翌74年にレコードデビューを果たした。メンバー3人はいずれも1954〜55年度生まれで、2024年にはデビュー50周年と生誕70周年を迎え、半世紀以上にわたって中断なく、対立も病気も無く、オリジナルメンバーで演奏を続けている。これは世界でも非常に珍しい事例だ。

THE ALFEEの魅力は、一瞬で3声のハーモニーを作り出す和音の感覚と瞬発力、ギターなどの楽器の高度な演奏技術、フォークからポップス、ロック、ヘビーメタルまで幅広い音楽性に現れている。それぞれのメンバーも個性的で、桜井賢はハイトーンを駆使する日本屈指の歌唱力、坂崎幸之助はポピュラー音楽に関する歴史と幅広い教養、高見沢俊彦は作詞作曲のクリエーティビティーと小説を書く文筆力を持っている。

彼らは「高校生や大学生のバンドのまま70歳に至った」といった独特のアーティスト性も持つ。筆者はコアファンではないものの、アルフィーの「音楽精神史」に共感し、50周年を記念して精力的にライブ活動を続ける彼らの姿勢に敬意を表する。特に8月25日の記念コンサートでは、アコースティックギターで影響を受けた3曲を演奏するなど、彼らの音楽の原点を振り返る演出が行われた。