『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』舞台挨拶:高石あかり、伊澤彩織、池松壮亮らが作品の魅力を語る

『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』舞台挨拶:高石あかり、伊澤彩織、池松壮亮らが作品の魅力を語る

『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』公開記念舞台挨拶レポート

9月28日、新宿ピカデリーで『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』の公開記念舞台挨拶が開催されました。本作は、高石あかりと伊澤彩織が演じる殺し屋コンビの活躍を描いたガールズアクションシリーズの第3弾です。W主演の高石あかり、伊澤彩織、共演の池松壮亮、前田敦子、水石亜飛夢、中井友望、そして阪元裕吾監督が登壇し、観客の前に姿を現しました。

『ベイビーわるきゅーれ』シリーズとは

『ベイビーわるきゅーれ』は、社会に馴染めない2人の女子のモラトリアムな日常と、激しいアクションを融合させた作品です。通称「ベビわる」と呼ばれ、最新作では、“史上最強の殺し屋”冬村かえで役の池松壮亮と、“口が達者な先輩殺し屋”入鹿みなみ役の前田敦子がシリーズ初参戦。高石あかりが演じる杉本ちひろと伊澤彩織が演じる深川まひろが、150人殺しの達成を目指す冬村かえでと対峙し、絶体絶命のピンチに直面するというハラハラドキドキの物語が展開されます。

阪元裕吾監督の感想

阪元裕吾監督は、公開当日から多くの観客が映画を観ていると言われても、その数字を実感するのが難しいと苦笑いしながら語りました。しかし、ステージから観客の反応を見ることで「可視化されます」と安堵し、「実際に会話はしていなくても、皆さんとコミュニケーション、対話をしているような気持ちになれる時間です」と満面の笑みを浮かべていました。

高石あかりの思い出深いシーン

高石あかりは「全部!」と答えて好きなシーンを聞かれましたが、特に思い入れのあるシーンとして宮崎県庁で繰り広げられるアクションシーンを挙げました。泣くようなシーンではないのに涙が溢れ出てしまったと明かし、阪元監督に「どうしたらいいのか」と尋ねたが「分からない」との答えが返ってきたと苦笑い。「感情がコントロールできなくて…」と当時の心境を振り返り、結果、思い入れがあるシーンになったと説明しました。

伊澤彩織の印象的なラストファイト

伊澤彩織は「ラストファイトが印象的だった」と話しました。「怒涛のアクションシーンで、記憶がないくらい(笑)。アドレナリンで乗り切った撮影でした」とニヤニヤしながら語りました。撮影後にはマッサージと、池松壮亮、阪元監督との食事を楽しんだそう。その席で高石と伊澤が撮影初日からやっている交換日記を池松に見せたところ、「‘体が壊れました’と書いてくださったのが思い出に残っています」と笑顔で報告していました。

池松壮亮のオープニングへの感想

池松壮亮は「オープニングからタイトルが流れるところまでかっこいい!」と大絶賛。「『ベイビーわるきゅーれ』が始まったという感じがしてすごくかっこいい。あの流れはすごいなと思います」とお気に入りの様子でした。「オープニングで持っていかれちゃう感がある」と話した前田敦子は「撮影が本当に楽しかった。『ベビわる』の世界だ!って思いました」と初参加を心から楽しんだと語っていました。

水石亜飛夢の池松壮亮への感想

水石亜飛夢は池松壮亮との会話を振り返り、「僕は前線にいない役。自分の出ているシーンよりもみんなが壮絶なバトルをしているのが印象的」と語りました。「池松さんがヤバすぎる、ついていけないと(伊澤)彩織ちゃんから聞いていて。彩織ちゃんがついていけないってどういうこと?と思ったけれど、完成したものを観たら本当にヤバかった」と力を込めて語りました。「なんであんなに動けるんですか、なにかやってるんですか?っていろいろ質問したら『あ~。ゆっくり動くイメージあるよね~』と返ってきて」とゆったりとした口調の池松をモノマネで再現。「なんにもやってないんだよね~、って言われたけれど(笑)」と再びモノマネで普段の池松と役とのギャップを指摘。「こんなにすごい世界にいたんだって完成した作品を観て思いました。関わらせてもらえて光栄です」と感激ポイントを解説し、大きな拍手を浴びていました。

史上最強の敵と感じる人

作品にちなみ「史上最強の敵と感じる人、ライバル的な存在」を発表する場面も。池松壮亮は本作と同じく、昨日公開になった『犯罪都市 PUNISHMENT』の主演、マ・ドンソクに触れ、「マ・ドンソクって言おうと思ったけれど…」と切り出しながら会場を見渡し、「いまもすごいけれど、『ベビわる』シリーズを観ていた方のプレッシャー、圧が完成披露の時もすごかった。池松と前田が入って、なにやってんねん、と言われたくないから、『ベビわる』を支えてきた人が敵だったかな」と苦笑い。阪元監督も公開中の映画『Cloud クラウド』に触れながら「転売ヤー役の菅田(将暉)さんがライバル。あっちもあっちでピストルを突きつけているので、負けないぞという思いがあります。どっちも観てほしいし、マブリーもいるし…」と『犯罪都市 PUNISHMENT』のマ・ドンソクの名前も挙げ、「3つのアクション映画はみんな観てほしい。ライバルはお互いを強くする相乗効果として観てください!」と3作品まとめてアピールしていました。

最後の挨拶

最後の挨拶で高石あかりは「緊張して言葉が出てこない…」としながらも、言葉を絞り出し「おもしろかったらおすすめしてください。また劇場に会いにきてください」と満面の笑みでアピール。伊澤彩織は「口コミで広がってきた映画なので、さらに広めてください。グッズもお願いします!」と宣伝。すかさず高石が「彩織ちゃんがデザインしてます!」と補足し、息の合ったコンビネーションで呼びかけました。「全キャラが生きづらさを抱えています。笠松役以外は、そういう風に描きました。生きててよかったという最後のセリフにつなげています」と本作に込めた思いを語った阪元監督は「自分自身、この1年、たくさん大変なことがあったけれど、“生きててよかったと思いたい”という気持ちで乗り切ってきました。それが届くといいなと思っているので、応援よろしくおねがいいたします!」と深々とお辞儀をして、イベントを締めくくりました。

この舞台挨拶は、『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』の魅力を存分に伝えるとともに、出演者たちの熱い思いと作品への愛情を観客に届けることができました。映画の成功を祈り、多くの人々が劇場に足を運ぶことを期待しています。