残暑が厳しい日々、「冷房」か「除湿」か?
残暑が厳しい日々、「冷房」か「除湿」か?
毎年の猛暑が厳しさを増す中、残暑も例外ではありません。9月でも計り知れないほど暑い日が続き、エアコンが手放せない方が多いのも事実です。しかし、冷房を長時間使用すると体が冷えすぎたり、電気代が気になることもあります。そこで、冷房の代わりに「弱冷房除湿」がおすすめです。本記事では、冷房と除湿の違い、除湿の種類、それぞれの電気代の比較、そして除湿の効果を高める方法を詳しく解説します。
冷房と除湿の違い
夏や残暑が厳しい時期には、エアコンの「冷房」と「除湿」の2つの機能が活用されます。まず、冷房は部屋の温度を下げることに特化した機能です。エアコンは暑い部屋の空気を外に排出し、部屋を涼しくします。これにより、快適な室温を保つことができます。
一方、除湿は文字通り部屋の湿度を下げる機能です。エアコンは部屋の空気中の水分を外に排出することで、湿度を下げます。除湿には2つのタイプがあります。「弱冷房除湿」と「再熱除湿」です。
弱冷房除湿と再熱除湿
弱冷房除湿
弱冷房除湿では、エアコンが高湿度の空気を吸い込み、熱交換器で熱を奪って温度を下げます。これにより、空気中の水分が水滴となって熱交換器に付着し、その水分を外に排出します。その後、水分を含まない空気が部屋に戻され、湿度が下がる仕組みです。冷えた空気が部屋に戻るため、弱い冷房がかかる状態に似ており、室温が下がって涼しさを感じることができます。特に、暑くて湿度が高いが冷房をかけると肌寒いという状況に有効です。
再熱除湿
再熱除湿の場合、温度を下げた空気が温め直されてから部屋に戻ります。これにより、室温がそれほど下がらないため、冷えすぎることが少ないです。ただし、温め直す分だけ多めの電力を消費するのが一般的です。エアコンの機種によっては弱冷房除湿と再熱除湿を切り替えられるため、目的に合わせて選択できます。
電気代の比較
冷房と除湿の電気代を比較すると、弱冷房除湿が最も消費電力が少ないことがわかります。冷房に次いで再熱除湿が多めの電力を消費します。具体的には、ダイキンの「冷房と除湿の電気代の比較」によると、弱冷房除湿が最も低く、冷房、再熱除湿の順に電力消費が増加します。
使用するエアコンや条件によってコストは異なるため、一概にどれが最安とは言えません。しかし、室温を冷やす場合、冷房で一気に部屋の温度を下げ、その後は弱冷房除湿に切り替えることで、節約しながら快適さを維持することが可能です。
除湿の効果を高める方法
除湿機能を活用しても湿度が下がらない場合、以下の点を確認してみましょう。
設定温度の見直し
除湿の効果を高めるためには、設定温度を見直すことが重要です。特に、弱冷房運転では部屋の湿った空気をエアコンが取り込み、設定温度まで冷やすことで水分が取り除かれます。室温と設定温度の差がない場合、冷やしきれず除湿効果が低下します。适当的な設定温度を選びましょう。
フィルターと室外機の清掃
フィルターが汚れると空気を吸い込みにくくなり、除湿効果が落ちます。同様に、室外機が汚れると湿気を外に排出しづらい状態になります。定期的にフィルターの掃除を行い、必要に応じて室外機のクリーニングも依頼しましょう。
まとめ
冷房では寒すぎたり、電気代が心配という場合は、「弱冷房除湿」がおすすめです。弱冷房除湿は、部屋を冷やしながら湿度も下げられるため、冷房では寒すぎる場合に快適な空間を作ることができます。ただし、室温と設定温度が近い、またはフィルターや室外機が汚れていれば、効果が低下する可能性があります。冷房と除湿の違いを理解し、状況に応じて適切な選択をすることで、快適な室内環境を実現しましょう。
出典
- ダイキン工業株式会社 冷房と除湿はどう違う?
- ダイキン工業株式会社 冷房と除湿の電気代の比較(ルームエアコン)