1年間電気をつけっぱなしの電気代と防犯対策の新視点
1年間電気をつけっぱなしにした場合の電気代は?
1人暮らしの防犯対策として、窓際の電気をつけっぱなしにする方法があります。しかし、この方法が電気代にどの程度影響するのか、多くの人が気になるところです。特に、近年の電気料金の値上がりにより、電気をつけっぱなしにすることによる負担が増える可能性があります。そこで、1年間電気をつけっぱなしにした場合の電気代を詳しく解説します。
電気代の計算方法
電気代は使用する電力が多いほど高くなります。一般的に、電気料金は1kWh(キロワットアワー)あたりの単価で計算されます。公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会の定める目安単価は、1kWhあたり31円(令和4年7月22日改定)です。この単価を基に、蛍光灯とLED照明の電気代を比較します。
蛍光灯の場合
まず、蛍光灯の消費電力を70W(ワット)と仮定します。1日24時間つけっぱなしにした場合の電気代を計算します。
- 1時間あたりの消費電力:70W = 0.07kWh
- 1日あたりの消費電力:0.07kWh × 24時間 = 1.68kWh
- 1日あたりの電気代:1.68kWh × 31円/kWh = 52.08円
- 1ヶ月(30日)あたりの電気代:52.08円 × 30日 = 1,562.4円
- 1年(365日)あたりの電気代:52.08円 × 365日 = 19,009.2円
1年間電気をつけっぱなしにすると、約1万9000円の電気代がかかります。
LED照明の場合
次に、LED照明の消費電力を40Wと仮定します。同様に、1日24時間つけっぱなしにした場合の電気代を計算します。
- 1時間あたりの消費電力:40W = 0.04kWh
- 1日あたりの消費電力:0.04kWh × 24時間 = 0.96kWh
- 1日あたりの電気代:0.96kWh × 31円/kWh = 29.76円
- 1ヶ月(30日)あたりの電気代:29.76円 × 30日 = 892.8円
- 1年(365日)あたりの電気代:29.76円 × 365日 = 10,893.6円
LED照明の場合、1年間電気をつけっぱなしにすると、約1万1000円の電気代がかかります。これは蛍光灯と比べて約8147円も安くなります。
その他の防犯対策
電気をつけっぱなしにするのは防犯対策として有効ですが、電気代の負担が大きくなるため、他の方法も検討してみましょう。
1. 遮光カーテンに変える
部屋の中が外から見えにくい遮光カーテンを活用すると、防犯効果が高まります。通常のカーテンだと光で室内が見えてしまう可能性があります。ただし、日中も遮光カーテンを閉めっぱなしにするのは逆に留守だと思われる可能性があるため、狙われやすくなるかもしれません。日中や長時間家を空けるときは、レースカーテンのみを閉める方法も有効です。中には太陽光をはね返して日中外から部屋の中を見えにくくするタイプのレースカーテンや、プライバシー効果の高い遮像タイプのレースカーテンもあるため、防犯対策としてチェックしてみることをおすすめします。
2. 補助錠をつける
一般的な空き巣の侵入は窓から多いといわれています。補助錠を付けることで、外からの侵入対策を強化することができます。ホームセンターやインターネットで販売されているものもあるため、比較的手に入れやすいでしょう。また、値段も手頃なものが多く、取り付けも比較的簡単なので防犯対策として取り入れるのはおすすめです。さらに、窓だけでなく、玄関用の補助錠も販売されています。2カ所に設置しておけばより効果的に防犯対策できるでしょう。
結論
電気をつけっぱなしにするのは防犯対策として有効ですが、電気代の負担が大きくなるため、他の手頃な防犯対策も検討することが重要です。遮光カーテンや補助錠の活用など、さまざまな方法を組み合わせることで、効果的に防犯対策を実践できます。空き巣などから身を守るために、これらの方法を積極的に取り入れてみてください。