「ガンダム」シリーズの印象的な最終回:戦いと感動の結末

「ガンダム」シリーズの印象的な最終回:戦いと感動の結末

「ガンダム」シリーズの印象的な最終回を振り返る

長きにわたって視聴を続けたアニメ作品が終了する最終回は、ファンの心を打つもので、好きな作品であればなおさらのことでしょう。特に多くのファンを抱える「ガンダム」シリーズ作品の最終回は、たくさんの人々に感動を与えたはずです。ここでは、特に印象的な3作品の最終回を振り返ってみましょう。

1. 『機動戦士Zガンダム』第50話「宇宙を駆ける」

『機動戦士Zガンダム』の終盤では、主人公のカミーユが所属する「エゥーゴ」と、「ティターンズ」「アクシズ」の3勢力が三つ巴の戦いを繰り広げます。この戦いにひとまずの決着がつく最終回は、戦闘シーンだけでなく、カミーユが慕うエマの退場や、クワトロ、ハマーン、シロッコという各勢力の主要な面々による口論など、名シーンが満載でした。

このエピソードが今でも語り草なのは、カミーユがシロッコとの戦いで勝利した末に迎える悲劇のためでしょう。死んでいった人々の思いを一身に受けた結果、精神を崩壊させた彼はうわ言を呟くだけに……その姿にヒロインのファと同じく絶句した視聴者も多かったはずです。のちに制作され、別の結末を迎えた劇場版との比較を含め、語りがいという意味ではシリーズでも屈指の1話でしょう。

2. 『∀ガンダム』第50話「黄金の秋」

『∀ガンダム』の最終回では、「∀ガンダム」に乗った主人公ロランと「ターンX」に乗ったギンガナムが対決します。この決着によって地球と月を巻き込んだ戦いは終結しますが、その後にたっぷりとエピローグを描くのがうれしいところ。

後期エンディングテーマ「月の繭」が流れるなかで、登場人物たちの行く末が描写され、そして旅に出たロランと月の女王ディアナが「黄金の秋」を超えて迎えるある晩の描写から、特殊エンディングテーマ「限りなき旅路」で幕を下ろします。決して派手ではありませんが、あまりに情感豊かなエピローグは何度観ても涙を誘います。

3. 『機動戦士ガンダムAGE』第49話「長き旅の終わり」

アスノ家三世代の物語が紡がれる『機動戦士ガンダムAGE』の最終回は、怒涛の展開を見せました。宇宙要塞「ラ・グラミス」における「地球連邦」と「ヴェイガン」の決戦は最終局面へ。そこにヴェイガンにおける最強パイロットのゼラが「ヴェイガンギア」に乗って現れ、さらに無人機体の「シド」を取り込んだ「ヴェイガンギア・シド」となって暴走し、これを3人の主人公が破壊し、戦争は終結します。

しかし最終回では、このラストバトルの前に行われた初代主人公フリットの翻意もハイライトのひとつでしょう。過去の出来事によりヴェイガンの殲滅に囚われていた彼が、息子のアセムと孫のキオに説得された末、これ以上、被害を広げないため連邦とヴェイガンに協力を呼びかける姿は、ここまで観てきた視聴者にとっては涙ものです。それまでの大変な活躍も含め、ラストに登場する彼の銅像は説得力に満ちていました。

あなたが一番好きな「ガンダム」最終回は?

今回紹介した以外にも「ガンダム」シリーズには多数の長期作品があり、それぞれの最終回を思い出すだけで胸が熱くなる人もいることでしょう。10月17日からは新作『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』の配信がNetflixで始まりますが、配信を待つ間に好きな「ガンダム」の最終回を振り返ってみるのもいいでしょう。