macOS SequoiaにおけるiPhoneミラーリング: 利用方法と効率的な作業の秘訣

macOS SequoiaにおけるiPhoneミラーリング: 利用方法と効率的な作業の秘訣

macOS Sequoia で iPhone ミラーリング機能を活用する方法

9月にリリースされた「macOS Sequoia」には、Mac に iPhone の画面を表示して操作できる「iPhone ミラーリング」機能が追加されました。この機能により、Mac で iPhone の画面を直接操作できるようになり、作業効率が大幅に向上します。本記事では、iPhone ミラーリング機能の使用方法について詳しく解説します。

システム条件の確認

iPhone ミラーリング機能を使用するには、まずハードウェア的にシステム条件を満たすデバイスが必要です。具体的には、以下の条件を満たす必要があります。

  1. Mac:

    • Apple Silicon を搭載する Mac
    • Intel チップで Apple T2 セキュリティチップを搭載する Mac
  2. iPhone:

    • iOS 18 以降をインストールできる iPhone

Intel チップ搭載の Mac が Apple T2 セキュリティチップを搭載しているかどうかを確認するには、以下の手順を実行します。

  1. Option キーを押しながらアップルメニューを開きます。
  2. 最上部の「システム情報」を選択します。
  3. 「ハードウェア」のカテゴリーにある「コントローラ」の欄を選択します。
  4. 「機種名:Apple T2 セキュリティチップ」の有無で判別できます。

ソフトウェア関連の準備

次に、ソフトウェア関連の準備が必要です。

  1. macOS のインストール:

    • 対応の Mac に macOS Sequoia 15.0 以降をインストールします。
  2. iOS のインストール:

    • 対応の iPhone に iOS 18 以降をインストールします。
  3. その他の条件:

    • 2 ファクタ認証を有効にした同じ Apple アカウントにサインインしておく。
    • Bluetooth と Wi-Fi をオンにしておく。
    • iPhone のインターネット共有をオフにしておく。
    • Mac でもインターネット共有の接続や AirPlay、Sidecar などの機能を使用していない状態にしておく。
    • iPhone が Mac の近くで画面がロックされた状態にしておく。

筆者が検証した範囲では、macOS Sequoia 15.0 をインストールした際に、いくつかのネットワーク接続の許可が要求されました。これらの許可をブロックした状態では、iPhone ミラーリングが利用できなかったため、もし iPhone ミラーリングがうまく動作しない場合には、以下の手順を試してみてください。

  1. 「システム設定」を開きます。
  2. 「ネットワーク」を選択します。
  3. 「ファイアウォール」を選択します。
  4. 「オプション」をクリックします。
  5. 「外部からの接続をブロック」になっている Unix 実行ファイルがあるかをチェックします。
  6. 「外部からの接続を許可」に変更し、動作を確認します。

iPhone ミラーリングの使用方法

システム条件を満たしたことを確認したら、iPhone ミラーリング機能を使用する手順は以下の通りです。

  1. iPhone ミラーリングアプリの起動:

    • 「Launchpad」の画面などから「iPhone ミラーリング」アプリのアイコンをクリックします。
  2. アプリウィンドウの表示:

    • 「Mac で iPhone を操作」というアプリウィンドウが表示されます。このウィンドウで「続ける」をクリックします。
  3. iPhone 側の操作:

    • iPhone 側でパスコード等を入力し、通知の連携の許可を選択します。

これで iPhone ミラーリングが利用できる状態になります。

iPhone ミラーリングの操作方法

iPhone ミラーリング機能を使用して、Mac で iPhone の画面を操作する際の基本的な操作方法は以下の通りです。

  • ホーム画面のページ切り替え操作:

    • 2 本指での左右スワイプ
  • ホーム画面から Spotlight の検索バー表示:

    • 2 本指でのスワイプダウン
  • アプリ画面内の上下スクロール:

    • 2 本指での上下スワイプ
  • ホーム画面に戻る操作:

    • ホームバーのクリック、または「iPhone ミラーリング」アプリウィンドウ右上のアイコン(左側)のクリック
  • アプリ画面の切り替え(アプリスイッチャーの表示):

    • 「iPhone ミラーリング」アプリウィンドウ右上のアイコン(右側)のクリック

公式のヘルプページでは、[command + 1]のキー押下で「ホーム画面に戻る」などのショートカットキー操作も紹介されていますが、筆者の検証環境ではうまく再現できませんでした。また、iPhone ミラーリング画面内の「日本語かな」「English(Japan)」のキーボード切り替えについては、[shift]キーや[caps lock]の押下で行えました。

知っておきたい設定と操作

iPhone ミラーリングに関連する設定項目としては、以下の3つを把握しておきましょう。

  1. 拡大/縮小操作:

    • Mac で同アプリのウィンドウを選択した状態で、メニューバーに表示される「表示」から、拡大/縮小操作が行えます。
  2. ユーザー認証の設定:

    • 同様にメニューバーから「iPhone ミラーリング」→「設定…」をクリックすると、iPhone の画面を表示する際に、毎回 Mac でユーザー認証を行うかどうかの設定を変更できます。
  3. 接続設定の削除:

    • iPhone 側の設定操作として、「設定」アプリの「AirPlay と連携」内にある「iPhone ミラーリング」の欄で、接続設定した Mac を削除できます。

以上が、macOS Sequoia で iPhone ミラーリング機能を使用する方法の詳細です。この機能を活用することで、Mac と iPhone の連携がより便利になります。ぜひ、試してみてください。