ナポリ単独首位、インテルも勝利:セリエA第6節のハイライトと課題
セリエA第6節:ナポリが単独首位に浮上、インテルも3試合ぶりの勝利
セリエA第6節では、アントニオ・コンテ監督率いるナポリがトリノに勝利し、単独首位に躍り出た。一方、王者インテルもウディネーゼを3-2で破り、リーグ戦3試合ぶりの勝利を収め、11ポイントで3位タイにつけている。これらの試合結果について、『DAZN(ダゾーン)イタリア』の解説陣が見解を示した。
ナポリの躍進
『DAZN・イタリア』の解説陣は、「Dazn Serie A Show」の番組内で、ナポリの躍進について議論した。司会のジョルジャ・ロッシ氏は、「コンテは間違いなく、ナポリに足りなかった刺激をもたらしたのだろう」と指摘。2022-23シーズンにルチアーノ・スパレッティ指揮下で33年ぶり3度目のスクデットを獲得したナポリと比較を求めると、試合の実況を務めたピエルルイジ・パルド氏が分析した。
「スタジアムの雰囲気は素晴らしいものだった。もちろん技術面についても、2年前のチームと比較して、このチームが劣るようにも見えない。しかしその間、インテルが大きく前進したのも事実であり、ユヴェントスも大きな投資をした。すなわちリーグ戦は極めて拮抗していて、今シーズンは素晴らしいシーズンになるだろう。楽しもうじゃないか」
ナポリOBのチーロ・フェラーラ氏と共に、スタジオ出演した元インテル指揮官のアンドレア・ストラマッチョーニ氏は、トリデンテの頂点でプレーするFWロメル・ルカクの変化を指摘した。
「チーロと話をしていたが、ルカクの役割に変化が見えたように感じた。ルカクは、ローマ時代のように2トップでプレーしていた時は、よりフィニシャーとしての役割を担っていた。だが現在は、ゴールに背を向けて、チームのために素晴らしい仕事をしているように見える」
ナポリOBのフェラーラ氏もストラマッチョーニ氏の見解に賛同し、試合の口火を切った22分のマッテオ・ポリターノの得点シーンを振り返った。
「その通りだ。ナポリの1点目のシーンも、ルカクが相手選手をひきつけたことで、ポリターノの仕事が楽になったんだ」と語り、ベルギー代表FWの貢献を評価した。
インテルの問題点
続いて、『DAZN・イタリア』の解説陣は、ウディネーゼを3-2で退け、リーグ戦3試合ぶりの勝利を収めたインテルについて分析した。「インテルは本当に競争力のある2チームを組めるのか? レギュラーと控えのレベルは同じなのか?」との質問に答えた。
フェラーラ氏は「インテルは、(メフディ)タレミと(ピオトル)ジエリンスキというある程度、重要な選手を獲得した。トップチーム全体としては、セリエAで最強と言えるだろう」と主張。一方、元インテル指揮官のストラマッチョーニ氏は守備陣へ目を向けた。
「2チームを組めるのかというと、守備陣がやや手薄かもしれない。ローテーションをするたびに、毎回、何か足りないものがある。例えば、シモーネ・インザーギは、ダービーにおいて、カルロス・アウグストと(マッテオ)ダルミアンを起用したが、この2人はセンターバックとは言い難い。他のポジションと比較して、ベンチメンバーのレベルがやや劣るのは守備陣と言って良いだろう」
フェラーラ氏は、昨シーズン、ライバルに大差をつけてスクデットを獲得したインテルのモチベーションの低下を危惧した。
「個人のミスや戦術上のミス、そしてもっぱら注意力の欠如によるミスが見られる。インテルは、まさにこの点において取り組みを行うべきだろう。リーグ戦で圧倒的な優勝を果たした後の連覇への困難はここにある。常に選手たちのモチベーションを刺激しなければならないが、特に控えメンバーに気を配る必要がある」
「インテルは昨シーズン、通算20回目の優勝を全員が渇望していたが、控えメンバーは、今シーズンも出番がない状態が続けば、(不満を示して)出場機会を求めるようになるだろう。そこで同じようにモチベーションを高められるようにしなければならない」
結論
セリエA第6節では、ナポリが単独首位に浮上し、コンテ監督の手腕が光った。一方、王者インテルも3試合ぶりの勝利を収め、3位タイにつけている。しかし、インテルには守備陣の手薄や控えメンバーのモチベーション低下などの課題が残っている。今後の展開に注目が集まる。