冬眠再現!上野動物園のツキノワグマとナシゴレンの秘密
9月30日に放送された『ネプリーグ』で紹介された“ウンチク”や“豆知識”を振り返ります。
インドネシアの名物料理「ナシゴレン」について、地理担当の村瀬哲史先生が解説しました。ナシゴレンは鶏肉やエビなどを使って作られますが、基本的に豚肉は使用されません。インドネシアは約2億8000万人の人口のうち約9割がイスラム教徒で、国別のイスラム教徒の数が世界一です。イスラム教では宗教上の理由から豚肉を食べることができないため、ナシゴレンには豚肉以外の食材が使われています。
また、上野動物園で行われている「ツキノワグマ」のユニークな研究についても村瀬先生が紹介しました。日本に生息する野生のツキノワグマは、冬の時期にエサの確保が難しくなるため冬眠します。しかし、動物園で飼育されているツキノワグマは常にエサが与えられるため、冬眠せずに過ごしていました。この状況が本来の姿ではないという議論から、上野動物園では11月頃からツキノワグマを室内に移し、少しずつ室温を下げ、エサの量も減らすことで冬眠させることに成功しました。これにより、冬眠中の体温や呼吸数などを調査することが可能になり、冬眠中の生態が明らかになってきました。
さらに、岐阜県・多治見市の名物「うなぎ」についても解説がありました。多治見市は最高気温が40℃を超えることもある都市で、40.9℃を記録したことがあります。多治見市の名物の一つは「うなぎ」で、土岐川で古くから天然うなぎがよく獲れたことから、うなぎが名物になったと言われています。また、多治見市の名産である美濃焼の職人たちが、窯の暑さで体力を消耗したため、体力回復のためにうなぎを食べ始めたことが、市民にもうなぎを日常的に食べる習慣が生まれ、市内に名店が多数できていった理由の一つです。