『ワンピース』ナミの出自と古代兵器“ウラヌス”の関連性とは?謎に迫る考察
人気漫画『ONE PIECE(ワンピース)』は最終章に突入し、新たな局面を迎えようとしている。特にエッグヘッド編では、これまで明かされてこなかった謎が解明され始め、読者の間でも盛り上がりを見せている。
一方、いまだ解き明かされていない謎や伏線のなかには、麦わらの一味に関するものもあり、とくにナミの出自に注目する人も多い。ナミは「東の海(イーストブルー)」にあるココヤシ村で育ち、麦わらの一味に加わる前は、海賊専門の泥棒として詐欺まがいの手口で金品を強奪していた。その理由は、ココヤシ村を支配していた海賊アーロンから村を買い戻すためだった。
ナミは驚くほどの海図作成能力と航海士としての技術を持ち、気候の流れを体で感じられるという特別な才能も併せ持つ。アーロンはその才能を手放すことができず、ナミを支配下に置いていた。しかし、ルフィたちがナミをアーロンの支配から解放し、のちに麦わらの一味に加わることになった。
当初は戦闘能力が低かったナミだが、ウェザリアで過ごした2年間のあいだに「魔法の天候棒(ソーサリー・クリマ・タクト)」という武器を得た。この武器は打撃武器として使えるだけでなく、天候にまつわるさまざまな攻撃を繰り出すことが可能。さらに、元四皇ビッグ・マムが魂を与えた手下「雷雲のホーミーズ“ゼウス”」が、ナミの魔法の天候棒に宿ったことで、新世界でも通用する戦闘力を手に入れた。
ナミの幼少期については、すでに本編で語られているが、詳しい出生については大半が謎に包まれている。ナミはオイコット王国の内戦の最中、血のつながりはないノジコとともに、元海兵のベルメールに保護された。その後、ベルメールの養子となり、ココヤシ村で暮らす様子が描かれている。しかし、ナミの本当の両親がどのような人物なのかは現在も不明だ。
そのため、ナミには隠された出自があり、それが古代兵器“ウラヌス”に関係しているのではないかという考察も行われている。その理由の一つが、リュウグウ王国の王女しらほしとナミが初めて会ったときの会話だ。しらほしは「初めてお会い致しますのに……!! 何だかほっと致しますね」とナミに話し、ナミのほうは「境遇が少し似てるからかな…」と返している。義母のベルメールをサメの魚人アーロンに殺されたナミと、同じく母親をサメの魚人ホーディ・ジョーンズに殺されたしらほし。確かに、ふたりには意外な共通点がある。
さらに、海賊王ゴール・D・ロジャーとおでんが聞いた、海王類たちの「ぼく達の王が生まれるよ…」「遠い海でも生まれるね………2人の王がまた出会う日もクジラ達が喜んでいる」という会話がある。海王類たちは魚人族の姫であり、古代兵器“ポセイドン”の力を有して生まれたしらほしのことを“王”と呼んでいる。つまり、王のひとりはしらほしであり、しらほしが初対面ながらほっとする相手“ナミ”が、もうひとりの王ではないかと考える声もある。
古代兵器はしらほしの“ポセイドン”のほかに、“プルトン”と“ウラヌス”があり、“プルトン”は巨大な船であることが明かされている。残る古代兵器は“ウラヌス”のみだ。作中で描かれているナミの航海技術は、本能的に判断している部分も多く、伝説の大海賊“金獅子”のシキが目をつけたほどの才能だ。そして“ウラヌス”は天空の神の名を冠した古代兵器であり、天候と深いかかわりのあるナミが“ウラヌス”だとしても違和感はない。
このほかにも、ナミには「オイコット王国の王族である」や「ゴール・D・ロジャーの娘である」といったうわさ話もあるが、現状ではこれらの説は根拠が薄い。しかし、作中でナミの出自に関する情報が少ないことも事実。麦わらの一味には特殊な生まれのメンバーも多いので、ルーツや両親が明かされていないナミに注目する面も多い。ナミの謎が明かされるのは、いつになるのだろうか。