【NBA】ヒートのジミー・バトラー、契約延長なしでさらなるパフォーマンスを誓う
ジミー・バトラーはNBAで14回目のシーズンをスタートさせる。去年は「エモ・ジミー」として髪をストレートにし、眉にピアスをしていたが、今回はいつも通りの格好で「おふざけはなしだ」と語った。
バトラーとヒートは2021年夏に3年1億4600万ドル(約220億円)の契約を結んだ。今シーズンは2年目で、3年目はプレーヤーオプションとなっている。バトラーは今オフに契約延長を望んでいたが、ヒートのパット・ライリー球団社長は「毎試合必ずコートに立ってプレーする選手でない限り、それだけの投資は厳しい」と応じなかった。
ライリーの発言はバトラーを奮い立たせる意図があったとみられ、バトラーはそれに応えた。シーズン始動のタイミングで自分の気持ちを明らかにし、「契約延長がない限り、契約最終年を破棄して来夏にフリーエージェントになるのか」という質問には「分からない」と答えた。「今は今であり、僕はこの瞬間を生きている。今はここにいられてうれしいし、これからバスケをして試合に勝ち、さらに上を目指していく」と語った。
ライリーの姿勢にバトラーは腹を立ててはいない。「契約を延長すると言ってもたった2ドルか3ドルの話だ」と笑い、「お金なら十分に稼いできた。僕はただバスケをしたい。毎試合プレーできる状態でありたいし、チームをたくさん勝たせてみんなをハッピーにしたい」と述べた。
バトラーは35歳となり、ヒートでの6シーズン目を迎える。年齢を重ね、無理が利かなくなっているが、昨シーズンのプレーオフでの活躍がストップしたのは彼のケガが原因だった。ヒートは各ポジションに戦力が揃っているが、勝負どころで違いを見せる「プレーオフ・ジミー」の力が必要だ。
「自分が勝利のために重要な存在であることを証明するつもりだ。これまでにやってきたことだし、今までと変わりないよ」とバトラーは語った。
ヒートはバトラー加入後、5年間で2度のNBAファイナル進出を果たした。しかし、セルティックスが優勝し、セブンティシクサーズとニックスが大型補強に成功する中、ヒートは相対的に戦力が落ちているとの見方もある。
「新しいシーズンに向けて準備をするのは良いことさ。それは僕たちもやっている」とバトラーは語る。「カレンダーの日付にチェックを入れてその時を待っているよ。そこで自分たちの力を試すんだ」
セルティックス、セブンティシクサーズ、ニックスとの対戦でバトラーは奮い立ち、いつも以上のパフォーマンスを発揮するだろう。ライバルをねじ伏せて周囲の疑念を払拭し、自分の得たいものを得る。それが彼のやり方だ。