「ザ・バイクライダーズ」新場面写真: オースティン・バトラーとトム・ハーディの友情と葛藤
伝説的モーターサイクルクラブの栄枯盛衰を描く映画「ザ・バイクライダーズ」の新たな場面写真が公開された。オースティン・バトラー、ジョディ・カマー、トム・ハーディが初共演を果たし、6枚の写真が披露された。写真には、バイクを愛するアウトロー集団「ヴァンダルズ」のカリスマ的トップであるジョニー(ハーディ)と、「ヴァンダルズ」の一員として全てを捧げるベニー(バトラー)の熱い友情が感じられるシーンが含まれている。
本作は、実在したバイク集団「Outlaws Motorcycle Club」の日常を捉えた米写真家ダニー・ライオンの写真集「The Bikeriders」(1968年初版)にインスパイアされた物語。バトラー、カマー、ハーディに加え、マイケル・シャノン、マイク・ファイスト、ノーマン・リーダスが共演し、「テイク・シェルター」「ラビング 愛という名前のふたり」のジェフ・ニコルズが監督・脚本を務めた。
1965年の米シカゴを舞台に、不良とは無縁の生活を送っていたキャシー(カマー)は、喧嘩っ早くて無口なバイク乗りのベニー(バトラー)と出会い、5週間で結婚を決める。ベニーは地元の荒くれ者たちを仕切るジョニー(ハーディ)の側近だが、群れを嫌い、狂気的な一面を持つ。ジョニーの一味は「ヴァンダルズ」という名のモーターサイクルクラブへと発展し、急激に拡大したことで治安が悪化し、敵対クラブとの抗争が勃発する。ジョニーは自分が立ち上げたクラブがコントロール不能な状態であることに苦悩し、一方、ベニーの危うさにキャシーは不安を抱え、ベニーは自分を束縛しようとするキャシーとの将来に葛藤していた。そんな中、「ヴァンダルズ」で最悪の事態が起こる。
ニコルズ監督は、本作が「私たちのアイデンティティの探求を描いている」と語り、「アメリカ的な、男性的なアイデンティティを描いているが、それだけでは大きなアイデアを見逃してしまう。私たちは皆、自分自身のアイデンティティを見つけ、築こうと必死になっている。これは今、私たちの社会に働いている最も大きな原動力の一つだ」とコメント。さらに、「人々はもはや、単に仕事や出身大学で自分自身を定義することはない。性別、人種、文化、歴史に目を向けることで、より深く、より意味のあるアイデンティティを見出そうとしている」と話し、「ユニークなアイデンティティを求めるあまり、私たちはしばしば自分自身を定義する手助けをしてくれる集団に目を向ける」と述懐。「所属したいと思うのは人間の本性だが、所属するグループがユニークであればあるほど、その思いはさらに強くなる。より特殊なグループであればあるほど、アイデンティティはより明確になる。ある場合には、これは私たちの人生にとって素晴らしく力強いものとなるが、一方で、ひどく破壊的な場合もある。『ザ・バイクライダーズ』はその両方を象徴している」と本作への思いを語っている。
「ザ・バイクライダーズ」は、11月29日から東京のTOHOシネマズ シャンテ、渋谷パルコ8F ホワイト シネクイントほか全国で公開される。