『光る君へ』37話:自慢話と娘の反発、まひろの帰省がもたらした波紋
現在放送中の吉高由里子さん主演の大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合/毎週日曜夜8時ほか)の第37回「波紋」が9月29日に放送され、話題になっています。
物語は寛弘5年(1008年)に舞台を設定しています。中宮・彰子(見上愛さん)が一条天皇(塩野瑛久さん)の皇子を出産し、まひろ(吉高由里子さん)と道長(柄本佑さん)は喜びを分かち合います。しかし、二人の親密さがうわさになり、彰子がまひろの書いた物語を冊子にして天皇への土産にしたいと言い出します。これにより、女房たちが力を合わせて豪華本を制作することに。
一方、新たな皇子の誕生により、伊周(三浦翔平さん)らの思惑が外れ、皇位継承を巡る不穏な気配が漂い、内裏で事件が起こります。
まひろは彰子から「娘と父の顔を見たい」と言われ、久しぶりに実家へ帰省します。父・為時(松重豊さん)はまひろの働きを感謝しますが、10歳の娘・賢子(大友花恋さん)との距離は縮まりません。まひろは実家を見渡し、「なんだか、この家がみすぼらしく思えた」と心の中でつぶやきます。
夜に催された酒席で深く酔ったまひろは、内裏や土御門殿での暮らしを自慢し始めます。「五十日の儀のときには左大臣様が無礼講だ、とおっしゃったら、まっことに無礼講になってしまって。ふふふ。殿方たちはすっかり酔っぱらって…私に絡んできたお方もいたのよ! おっほっほ」などと話すまひろに、周りは引いてしまいます。最終的には、弟・惟規(高橋文哉さん)から注意されてしまいます。
翌日、まひろが土御門殿へ呼び戻されることを知った賢子は怒りを爆発させます。「…一体、何しに帰ってこられたのですか? 内裏や土御門殿での暮らしを自慢するため? いとや乙丸も、変な顔をしてました」「母上はここより、あちらにおられる方が楽しいのでしょう?」などと言い始めます。為時は「この家を支えてくれておるのだぞ」とフォローを入れますが、賢子は「母上が嫡妻ではなかったから、私はこんな貧しい家で暮らさなければならないのでしょう!」「母上なんか大嫌い!」と叫び、家を飛び出します。
視聴者からは、「久しぶりに会った親が酔って自慢話と下ネタ。そりゃうんざりするわ」「華やかな場所で成功した酔っ払いの自慢話を前に家族がだんだんとひくの、田舎あるある」「一度も自分から賢子に話しかけなかったまひろ。まひろは不器用だし、娘とどうやって接していいか分からないまま、酒に逃げて失敗したのかな」「まひろは8歳で母を亡くしている。10歳の女の子と母の関係性に理解が及ばないのかも」「賢子は、母にとって自分よりも仕事が大切なのでは、と感じてしまっているだろうな。切ない…」などの声が寄せられています。
大河ドラマ「光る君へ」の主人公は、平安時代に『源氏物語』を書き上げた女性である紫式部。彼女は藤原道長への思いと秘めた情熱、そしてたぐいまれな想像力で、光源氏=光る君のストーリーを紡いでいきます。変わりゆく世を、変わらぬ愛を胸に懸命に生きた女性の物語です。脚本は大石静さんが担当しています。