「転転飯店」の成功秘訣とユーチューブ26万人突破の舞台裏

「転転飯店」の成功秘訣とユーチューブ26万人突破の舞台裏

人気演劇ユニット「転転飯店」の平山犬と中村亮太が、ユーチューブチャンネル登録者数26万人を突破した背景を語った。

平山と中村は、多摩美術大学在籍時からの仲で、大学時代から劇団活動をしていた。しかし、コロナ禍により劇団が解散し、平山は単独での活動が難しくなった。そんな時、中村を含む現在のメンバーが「お金のことはあまり考えずにやろう」と声をかけてくれたことから、新たな形での活動を開始した。

現在は、主に2人が登場するショートコントを中心に投稿している。中村は「稽古場を借りるとお金がかかるし、公園でも練習できる人数の限界があった」と、現在の形になった理由を説明する。平山は、初めて動画が1万回再生された時の喜びを振り返り、「公園でずっと再生回数をチェックしていました(笑)」と笑顔で語った。

ショート動画の制作では、平山が作家、中村が役者を担当しているが、ユーチューブでは中村が多くのアイデアを出しているという。中村は「ショート動画の性質上、プレーヤーとしての瞬発力が重視される」と述べ、具体的な例を挙げて「娘さんを僕にください、って展開で何かある?」と平山に尋ねると、中村が即座に案を出してくれることを紹介した。

2人は、お気に入りの動画についても語った。平山は「ONE PIECE」のルフィがダウナーだったら、というコントを挙げ、「投稿前は『これはすごいことになるぞ』と思っていたけど、全然跳ねなかった」と苦笑い。中村も「再生回数がビタ止まりして、非公開にされたのかと思った」と振り返った。

視聴者層に合わせた努力について、中村は「基本的には迎合しようと…(笑)」と冗談交じりに語り、平山は「皆が分からない言葉は使わないようにしている」と述べた。中村は「たまに我慢できずに、僕らしか面白くないこともしちゃう」と、ユーモアを交えて語った。

チャンネルの人気は公演にも影響を及ぼしている。平山は「第3回公演の稽古中にバズって、集客は前回の2倍になった」と喜びを語り、中村は「初めて劇場で演劇を見たという方がいたのもうれしかった」と述べた。沖縄から観に来てくれたファンもいたそうで、平山は「本当に全国で流れているんだな」と感慨深げに語った。

今後の目標について、平山は「本多劇場で公演できたら1つの夢がかなう」と語り、中村は「故郷の熊本に凱旋できれば」と意気込んだ。中村はさらに「クリストファー・ノーラン監督の映画か、MCU作品に出たい」と大きな夢を語り、平山も「ピクサー作品の声優をやりたい」と笑いを誘った。

最後に、視聴者・ファンへのメッセージとして、中村は「視聴者の皆さんにはあまりに良い思いをさせてもらっているので、何か色を付けてお返ししたい」と述べ、平山は「正直今の状況はまだ実感できていないけど、とにかく続けることを目標にしているので、これからも見ていただけたら」と語った。また、劇場に足を運んでいただけることを願っていると述べた。