半地下から花開く:ファーストサマーウイカとあののソロ転身とその背景

半地下から花開く:ファーストサマーウイカとあののソロ転身とその背景

ファーストサマーウイカ(34)とあの(年齢非公表)が最近バラエティ番組で活躍している。あのはゆるめるモ!の元メンバーで、ファーストサマーウイカはBiSに所属していた元アイドルグループの一員だ。ただし、所属していたグループ自体の知名度は低く、「半地下」と形容されることもあった。

あのはソロになってから「ちゅ、多様性。」がオリコン週間ストリーミングランキングで1億回再生を突破し、NHK紅白歌合戦にも出場するなど、絶好調だ。なぜ、グループ時代には埋もれていた存在がソロになって花開いているのか。元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏は次のように分析している。

「メジャーなアイドルは万人ウケすることが求められますが、‘半地下アイドル’はコアなファンを取りに行けばいいので、変わった子やエッジの立っている子のほうが一部の熱狂的なファンに支持される。特殊な境遇や変わった価値観、独特な表現など、他と違うから話も面白い。そんな元半地下アイドルがバラエティ番組に出演して爪痕を残すと、他のテレビマンも起用し、気づけばバラエティのレギュラーになっている。最近はかわいいよりも、トークが面白いほうが重用され、ニッチが強いのです」

アイドル戦国時代と呼ばれて久しいが、生き残る道は多様化している。

昨今話題の「陰キャ」の代表格として活躍するあのちゃん。その個性は若者に支持され、唯一無二のポジションでライバル不在の状態にある。