Space BD、衛星のリチウムイオン電池空輸申請を一括代行開始
Space BD(東京都中央区)は10月から、人工衛星を空輸する際の申請代行サービスを開始した。衛星の打ち上げ手段が多様化しているが、開発した国とは別の国で打ち上げる場合には、打ち上げ前に衛星を国外に輸送する必要がある。
日本国内で開発された衛星に組み込まれるリチウムイオン電池を空輸する際には、関係国の特別な承認が必要なことが多い。場合によっては、複数の国の承認が必要となり、手続きの煩雑さやそれに伴うリードタイムの長期化が衛星開発事業者の負担となっている。
Space BDは、ローンチサービス事業で蓄積した実績を活かし、衛星の航空輸送に必要な一連の承認を取得するための申請業務を一括して請け負うサービスを開始した。国際航空運送協会(IATA)の危険物規則書(DGR)では、リチウムイオン電池を航空危険物に分類しており、リチウムイオン電池を組み込んだ衛星を空輸するには、発地国と運航者が所属する国の当局からの承認が必要となっている。
衛星に搭載されるリチウムイオン電池は特注品や試作品が多く、DGRによる承認手続きが必要なことが多い。Space BDのサービスでは、日本からの輸送であれば、日本と航空会社が所属する国の当局からの承認を得るための申請業務を請け負う。日本国外からの空輸でも同様に申請を請け負う。