3連覇王者・伊吹主税が追求する「自分らしさ」のフィジークと世界への挑戦

JBBF（日本ボディビル・フィットネス連盟）主催の「JBBFフィットネス・ジャパン・グランドチャンピオンシップス2024」で、伊吹主税が3連覇を達成した。この大会は例年以上に激しい戦いが繰り広げられ、誰が優勝してもおかしくない状況だった。

1週間前の「オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス」では、5階級中2階級で王者が入れ替わる波乱が起きた。そのため、グランドチャンピオンシップスでも新王者誕生の可能性が十分にあり、フィジーク界隈でもそのような声が聞かれていた。

しかし、伊吹主税は勝利を収めた。彼は「自分の好きなフィジークを追求できた」ことが勝因だと語る。

「審査基準が見直される中で、昨年はトレーニーの誰もが抱く『大きくなりたい』という気持ちを抑え、前年から1kg落とした状態で仕上げました。しかし、IFBB世界選手権に出場した際には、連盟の方から『サイズを大きくしたほうがいい』と言われました。今年の日本の基準も少しサイズアップしていくのかなと感じ、トレーニングを全開放してサイズアップに取り組んできました」

予選審査のファーストコールでは、準優勝の外間博也との一騎打ちとなった。伊吹は「外間さんはアジアでもメダルを獲っていますが、それは気にせず、自信を持って並ぶことができた」と話す。バランスやアウトラインの美しさを残しつつ、初優勝した2022年よりもさらに仕上がり体重を高めたボディで今大会を制覇。初年度から2連覇した寺島遼を超える3連覇を達成し、王者の地位を盤石のものとした。

伊吹主税は、国内大会も一戦一戦を全力で戦っているが、世界での成績を残したいと意気込んでいる。「12月のIFBB男子ワールドカップまで約2か月間、特にこれまでとやることは変わりませんが、気持ちを切らさないように続けていければと思います」

最後に、力強く宣言した。「世界大会では、色のついたメダルを持ち帰ってきます」