新監督井上一樹の手腕で期待される"どん底ドラゴンズ"の復活劇
中日ドラゴンズの立浪和義監督が3年間の指揮を終え、後任として井上一樹2軍監督が新監督に就任した。球団は2026年に創設90周年を迎え、3年連続の最下位という低迷状態にある中、井上新監督に復活の期待が寄せられている。
井上新監督は、2024年4月から2軍監督として「一筆球上」というコラム連載を開始。初回では「春闘」という文字を書き、「勝つ意識を植え付ける」との決意を示した。また、選手の厳しさへの対応やチームの一体感の重要性についても言及している。
井上新監督の現役時代は波乱万丈で、1989年に投手としてドラフト2位指名を受けたが、2軍での登板がほとんどなかった。その後、打者に転向し、1999年には130試合に出場し、開幕21試合連続安打を記録。2007年には日本一に貢献し、優勝パレードでは選手会長として落合博満監督の隣に座った。
指導者としての経歴も豊かで、2010年に1軍打撃コーチに就任し、2011年には2軍監督に昇格。ウエスタン・リーグで優勝し、ファーム日本一にもなった。2023年には2軍監督として2位に導き、2年連続の最下位から脱出させた。
井上新監督は、2019年に阪神タイガースの打撃コーチを務めた際、「いつか、私を育ててくれた青いユニフォームを着て恩返しができる日のために、日々精進します」とのメッセージを残していた。その誓いが実現し、1軍監督に就任した。
3年連続の最下位でファンの心が傷ついている中、井上新監督の「言葉の力に長けている指導者」としての手腕に期待が寄せられている。ファンは、井上が竜の青き再建策を実現し、球団の復活を果たすことを楽しみに見守っている。