【ライブレポート】スティング、新トリオでニューヨーク公演大成功
10月7日、ニューヨークのブルックリン・パラマウントで行われた『Sting 3.0』ツアーのステージで、スティングがパフォーマンスを披露した。これは、彼が最後にマディソン・スクエア・ガーデンでコンサートを行ってから15年以上が経った後、新たなパワートリオの一員としてビッグアップルに戻った初の公演だった。
スティングの新グループには、長年彼をサポートしてきたギタリストのドミニク・ミラーとドラマーのクリス・マースが参加。この新しいトリオは、スティングのソロとポリスの楽曲から厳選したセットリストを演奏し、スティングのかつてのバンドを有名にしたミニマリズムに回帰したサウンドを聴かせた。
コンサートは、クラシックなポリス時代の曲『Message in a Bottle(孤独のメッセージ)』から始まり、『Fields of Gold(フィールズ・オブ・ゴールド)』や『Every Little Thing She Does Is Magic(マジック)』、『Walking on the Moon(ウォーキング・オン・ザ・ムーン)』、『Desert Rose(デザート・ローズ)』、『All This Time(オール・ディス・タイム)』などの大ヒット曲と、『Shape of My Heart(シェイプ・オブ・マイ・ハート)』、『Why Should I Cry for You(ホワイ・シュッド・アイ・クライ・フォー・ユー)』のような隠れた名曲をバランスよく披露した。
また、スティングは最新のシングル『I Wrote Your Name (Upon My Heart)』も演奏。この曲は、新しいトリオによる新たな作品の予告編のようなものだった。さらに、1982年の映画『Brimstone and Treacle(ブリムストン&トリークル)』のサウンドトラックから『I Burn For You(アイ・バーン・フォー・ユー)』を新たなアレンジで演奏した。
セットの最後は、ポリス時代の二大ヒット曲『Every Breath You Take(見つめていたい)』と、ジャズ風の間奏を盛り込んだ『Roxanne(ロクサーヌ)』で締め括り、思慮深いバラッド『Fragile(フラジャイル)』ではギターを弾き、この夜を締めくくった。『Driven to Tears(世界は悲しすぎる)』とともに、世界の現在の状況を思って非常に厳粛な気持ちにさせられた。
スティングは、曲間の観客との気さくなやり取りでユーモアも見せ、ミラーとマースのすばらしいサポートを受け、歌声とベースの演奏はますます力強くなっていた。余計な飾りのないエネルギッシュな演奏で、聴衆を魅了した。