阪神、DeNA戦で痛恨の敗北 逆転優勝への道険しく

 阪神、DeNA戦で痛恨の敗北 逆転優勝への道険しく

20日、横浜スタジアムで行われたDeNA対阪神の試合は、DeNAが9-6で勝利し、阪神の逆転優冠への道が一段と険しくなった。この試合の敗因は、先発の西勇の早期降板と、攻撃面での決定的なミスに尽きる。

西勇の早期降板が試合の流れを決定

試合は3回裏、西勇が3回途中で降板するという展開となった。西勇の投球は、真っすぐも変化球もキレや制球が全然機能せず、多くの球が浮いて甘く入った。中11日と十分な間隔を与えて送り出したにもかかわらず、3回途中でKOされるという大誤算が生じた。この早期降板により、阪神は試合の流れを引きずる展開に追い込まれた。

7回の筒香の2ランで試合決定

7回には、DeNAのビーズリーが筒香から2ランを浴び、試合の流れは決定的となった。筒香は今年、先発として頑張ってきた選手であり、責められるべきではない。昨年はリリーフ経験があるものの、今年は初めての先発としての役割を担っている。1点ビハインドの状況で、1点もやれない状況で慎重になり、球数も要した。このデリケートな部分が試合の流れに影響を与えた。

井上の走塁ミスが痛恨の失点

攻撃面でも、井上の走塁ミスが痛恨の失点につながった。4回2死一塁の場面で、代打の井上が左翼線に長打コースのヒットを放ったが、一塁で止まってしまった。左翼の佐野がクッションボールを処理し、三塁に投げる態勢に入っていた姿は角度的にも見えたはず。悠々と二塁に行けた場面で、二塁に行っていれば続く近本の適時二塁打で、1点ではなく2点入り、5-5の同点にできた。記録に表れないミスが、このような大事な試合、特に勝負どころで出ると非常に痛い。一気に5点ビハインドを追いついていれば、両軍ベンチのムードは全然違っていたはずで、流れは阪神にきたはずだった。

21日の2戦目は絶対に勝たなければならない

21日の2戦目は、何が何でも勝たなければならない試合となった。阪神が勝ち、巨人が負ければ、2ゲーム差で直接対決に臨める。しかし、もし4ゲーム差が開けば、逆転優冠の面白みはなくなる。3ゲーム差の維持は最低のデッドラインだ。青柳が味方が先に点を取るまで粘り、救援陣につなぐことが重要となる。

中西清起氏の厳しい指摘

阪神85年日本一の守護神で、05年のリーグ優勝時に投手コーチを務めた中西清起氏(62)が試合をチェックし、大逆転優冠へ向け、負けられない試合を落とした攻守の敗因を厳しく指摘した。中西氏は、西勇の投球の問題点や、攻撃面での決定的なミスについて、詳細に分析し、今後の改善点を示唆した。

逆転優冠への道は険しいが、諦めない

残り8試合で首位巨人と3ゲーム差という厳しい状況だが、阪神は諦めずに戦い続ける。21日の試合は、逆転優冠への重要な一戦となる。選手たちは、この試合で示された問題点を改善し、最後まで諦めずに戦う姿勢が求められる。