TVアニメ「妻、小学生になる。」舞台挨拶付き上映会レポート: 家族の再生とファンタジーの物語

TVアニメ「妻、小学生になる。」舞台挨拶付き上映会レポート: 家族の再生とファンタジーの物語

TVアニメ「妻、小学生になる。」舞台挨拶付き上映会レポート

9月21日、東京のT・ジョイPRINCE品川で、TVアニメ「妻、小学生になる。」の舞台挨拶付き上映会が開催されました。このイベントには、新島圭介役の平川大輔、新島貴恵・白石万理華役の悠木碧、新島麻衣役の野村麻衣子、白石千嘉役の小島幸子、愛川蓮司役の岩中睦樹、監督の阿部記之が登壇しました。

「妻、小学生になる。」は、事故で妻を亡くした愛妻家の圭介とその娘・麻衣のもとに、妻・貴恵が10歳の小学生の姿になって現れたことから始まる、家族の再生の物語。10月6日から放送が開始される予定です。

キャスティングの決め手

阿部監督は、キャスティングの決め手について次のように語りました。「オーディションでは、1役に対して30人から50人と多くの声を聞かせていただきます。不思議なことに、そのキャラクターがどんな声かはわからないのに、『これは誰々だ!』とピンとくることがあります。しかも、音響監督やプロデューサーもたいてい同じ方を選ばれるんです。今回もみんなで『そうだよね』という感じで決めさせていただきました。」

キャスト陣は、このコメントに満面の笑みを浮かべ、「今日、ここに来た甲斐がありますね!」と平川が述べました。

アフレコ現場の雰囲気

キャスト陣は、非常に良いチームワークを保っており、アフレコ現場は和気藹々としているそうです。平川は「野村さんが娘のようにしか思えない」と述べると、悠木も「わかるー!」と激しく同意しました。実際、野村のアフレコ時には、他の先輩キャストたちが後ろから応援しているような気持ちになっているとのこと。野村は「皆さんがとても温かく迎え入れてくださって。平川さんと悠木さんは親のように思っています」と、役に活かすための心持ちを語りました。

また、壇上の立ち位置がアフレコスタジオの並びと偶然同じになっていることに気づくと、平川は「だから今日はリラックスできてるのか……!」と納得した様子でした。

見どころ

見どころについて聞かれると、平川は「10年前に亡くなった妻が帰ってくるということ自体はファンタジー要素満載ですが、それ以外はどこでも展開されていそうな人間ドラマです。1人ひとりのセリフに重さや厚み、温度があり、それが丁寧にフィルムにのっています」とアピールしました。

阿部監督も「確かにファンタジーではありますが、その後どんどん変わっていきます。最終的に、おじさんの純愛と家族の成長がド直球で投げられる作品になっているのではないかと。1クールゆえにゆっくりはできない作りなので、どうか見落とさないようにお願いします」と呼びかけました。

劇中での「お弁当」の重要性

次に、劇中でも重要な役割を果たしている「お弁当」についてのトークが行われました。悠木は「幼稚園のとき、母親がアニメのキャラ弁を作ってくれました。私は食事をしない子だったのですが、髪を芋で作るなどして工夫してくれました」と振り返りました。

小島は「このアフレコのとき、子供たちが春休みでずっと家にいたので、毎回お弁当を作って仕事に出ていました。キャラ弁は作れませんが、自分なりに栄養を考えても『またこれかよ』と文句ばっかり!ぜひこの作品を観て反省していただきたい!」と母親の苦労を熱弁しました。

平川も「今となってはお母さんにごめんなさいなんですが、お弁当に付属のソースや醤油をいちいちかけるのが面倒くさかったんです。それ以降、全部下味がついてるものを入れてくれるようになりました」と回想しました。すると、母親の大変さを察する小島から「今すぐ電話して謝りなさい!」と怒られてしまいました。

野村も平川に続いて「私も何もかけないでほしいと思っていました。ふりかけもごはんに最初からかけないで、別で添えてほしいと思っていた」と述べると、小島は「それだと大袋じゃなく小分けのふりかけ買わないといけないじゃん!あれ高いのよ!」と再び注意しました。岩中は「先にかけるのと、後からかけるのでは食感が違うもんね。後からかけるほうが好き」と無邪気に話すと、小島は「ワガママ言うなー!!」と怒りを爆発させました。

原作者への感謝

舞台挨拶の最後には、客席にいた原作者の村田椰融にキャストたちが壇上から感謝を伝える一幕がありました。悠木は「愛情を込めて大切に作った作品です。時間が経っても思い出していただけるような作品になっていると思います」と述べ、平川は「どのキャラクターもバックボーンが見える、考えたくなるような厚みのある作品です。丁寧に演じているつもりなので、ぜひ何度もご覧になっていただいて、皆さんの記憶に残る作品になれれば」と語りました。

放送情報

  • TOKYO MX:2024年10月6日(日)より毎週日曜日22:00~
  • BS11:2024年10月6日(日)より毎週日曜日23:30~
  • サンテレビ:2024年10月6日(日)より毎週日曜日24:30~
  • AT-X:2024年10月8日(火)より毎週火曜日21:00~

スタッフ

  • 原作:村田椰融(掲載「週刊漫画TIMES」芳文社刊)
  • 監督:阿部記之
  • シリーズ構成・脚本:平林佐和子
  • キャラクターデザイン:関川成人
  • 音響監督:三好慶一郎
  • 音楽:山崎寛子
  • アニメーション制作:スタジオ サインポスト

キャスト

  • 新島圭介:平川大輔
  • 新島貴恵・白石万理華:悠木碧
  • 新島麻衣:野村麻衣子
  • 守屋好美:岡崎加奈
  • 白石千嘉:小島幸子
  • 愛川蓮司:岩中睦樹