菅野莉央演じる左衛門の内侍、大河ドラマ『光る君へ』で鮮烈な存在感

菅野莉央演じる左衛門の内侍、大河ドラマ『光る君へ』で鮮烈な存在感

吉高由里子主演の大河ドラマ『光る君へ』、第36回「待ち望まれた日」の放送後、出演者のコメントが公開

吉高由里子主演の大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)の公式サイトでは、出演者の撮影現場からのコメントが聞けるキャストインタビュー動画「君かたり」が公開されている。第36回「待ち望まれた日」の放送後には、源倫子役の黒木華と左衛門の内侍役の菅野莉央が登場した。

第36回のあらすじ

第36回では、一条天皇(塩野瑛久)の中宮・彰子(見上愛)がついに懐妊する。出産が近づくにつれ、彰子は不安を抱え、まひろ(吉高由里子)に頼る。他の女房たちは彰子がいる手前、決してあからさまに嫌な態度を取ることはないが、まひろへの嫉妬心はうかがえる。そんな中、第35回の終わりに道長(柄本佑)とまひろの仲睦まじげな姿を物陰から目撃していた左衛門の内侍は、2人の関係性を赤染衛門(凰稀かなめ)に問いかける。

菅野莉央が演じる左衛門の内侍

菅野莉央が演じる左衛門の内侍は、まひろが藤壺に住み込みで働き始めた頃から、まひろのことを快く思っていない。彼女の心情は、はっきりと言動に表れている。菅野は左衛門の内侍について、「とにかく自信がある人」「正直だし、すごくハッキリしている」「自分という軸がある方」と表現している。さらに、「こんなに悔しいっていう気持ちを表に出せるって、しっかり欲も持っている方なんだろうなと思ったので、人間味があってかわいらしいなって私は思ったんですけど」と笑っていた。

まひろに対する心情

菅野はまひろに対する左衛門の内侍の心情について、「(まひろが)そこ(内裏)の中で生きている人たちにとってのこれまでのしきたりとか、みんなで守ってきたものみたいなものをサッと飛び越えて、自分という存在を発揮していくように映ったと思うので」「だから、それを手放しにステキって思えない。『なんなのさ!』っていう気持ちは絶対あるだろうなと思いました」と語っている。

左衛門の内侍は「高貴な姫」の一人であり、決して口汚く罵ったり掴みかかったりということはしない。しかし、菅野が口にした「なんなのさ!」という胸中は、まひろに対する視線の向け方や口調などから十二分に感じ取れる。

左衛門の内侍と赤染衛門のやりとり

劇中、左衛門の内侍は赤染衛門にそれとなくまひろと道長のただならぬ関係を伝える。この場面について菅野は、「(赤染衛門なら)どこかで気づいてくれるんじゃないだろうかとか、この人ならなんとかしてくれるんじゃないだろうかという期待はあったと思いますね」と話した。しかし、左衛門の内侍と赤染衛門のやりとりは、赤染衛門の大人な対応によって終わる。菅野は「(赤染)衛門様のほうが何枚もうわてなのであしらわれましたけど」と笑っていた。

しかし、その場を立ち去る赤染衛門の厳しい面持ち、「五十日(いか)の祝」でのまひろと道長のやりとりを見ていた鋭い目つきから、決して左衛門の内侍が告げた内容が響いていなかったわけではないことが分かる。左衛門の内侍の役どころは、視聴者をハラハラさせる重要なものといえよう。嫉妬心などを感情をはっきりと表に出す、人間味のある左衛門の内侍の今後の立ち回りにも注目したい。

まとめ

吉高由里子主演の大河ドラマ『光る君へ』は、歴史的な背景と複雑な人間関係を巧みに描き、視聴者を引きつける作品となっている。特に、菅野莉央が演じる左衛門の内侍は、その鮮やかな演技と深い感情表現で、物語にさらなる深みを加えている。今後の展開に期待が高まる。