松本幸四郎と尾上松也が共演!「朧の森に棲む鬼」17年ぶり再演
松本幸四郎さん、尾上松也さんが舞台「朧の森に棲む鬼」制作発表会見に登壇
松本幸四郎さんと尾上松也さんが、舞台「朧の森に棲む鬼」の制作発表会見に登壇しました。この作品は、松竹と劇団☆新感線がタッグを組んで制作し、2007年に新橋演舞場の正月公演として初演されました。当時、市川染五郎さん(現:松本幸四郎さん)が演じたライという役が大喝采を浴び、17年ぶりに「歌舞伎NEXT」として甦ります。
「朧の森に棲む鬼」は、見得や立廻りなど、歌舞伎ならではの様式美を追求した作品です。演出や音楽、伝統技法を作品に落とし込むことで、現代的な解釈と伝統の融合を実現しています。物語は、自らの命と引き換えに嘘と裏切りでエイアン国の王にまで上り詰めたライと、ライによって地位を奪われる将軍・サダミツの物語です。この二つの役を、松本幸四郎さんと尾上松也さんがダブルキャストで演じることになっています。
会見の様子
会見では、鬼をイメージした黒と赤の衣装で登場した松本幸四郎さんと尾上松也さんが、会場を沸かせました。松本幸四郎さんは、「新感線とのコラボということで、誰から注文されたわけでもなく、自分的にもかっこいい衣装を着たかったので、自分では買わないものを着て会見に出ようと思ってアクセサリーを娘から借りて来ましたが、なぜ『手錠』のネックレスを(娘が)持っていたのか?これから家に帰って家族会議を開きたいです」と語り、会場を笑わせました。
また、尾上松也さんとのダブルキャストについて、「これは勝負です」と言い切った松本幸四郎さん。しかし、松也さんをチラ見した幸四郎さんは、「勝たせてね」と、お茶目に声をかけました。
尾上松也さんは、「まずは衣装について説明させていただくと、事前に幸四郎さんがこういう格好をしてくるとは知らず、ネックレスも急揃えで半端なものしか用意できませんでした…。先に言って欲しかった」と、先輩にボヤキを入れました。しかし、松也さんは、「でもそのぐらい幸四郎さんも思い入れの深い作品ということ」と気を取り直し、「大谷翔平さんも調子がいいので、大谷さんの名言を胸に、まずは『憧れるのを辞めて』挑戦する心持ちで、稽古本番を迎えたいです」と、先輩へのライバル心をみせ、意気込みを語りました。
作品の魅力
「朧の森に棲む鬼」は、伝統的な歌舞伎の要素と現代的な表現を融合させた作品です。ライという役は、自らの命を賭けて権力を手に入れ、その過程で多くの犠牲を払うという複雑なキャラクターです。一方、サダミツは、正義感に溢れ、しかし運命に翻弄される将軍という役柄です。これらの役を演じることで、松本幸四郎さんと尾上松也さんは、それぞれの演技力と表現力を存分に発揮することができるでしょう。
期待される公演
17年ぶりの再演ということもあり、多くのファンがこの公演を楽しみにしています。松本幸四郎さんと尾上松也さんのダブルキャストは、それぞれ異なる解釈と表現をもたらし、観客に新たな感動を与えること間違いなしです。また、新感線の斬新な演出と歌舞伎の伝統的な美しさが融合した舞台は、日本の演劇文化の新たな一面を示すものとなるでしょう。
稽古の様子
稽古はすでに始まっており、松本幸四郎さんと尾上松也さんは、それぞれの役に全力で取り組んでいます。二人は、稽古を通じて役柄の理解を深め、よりリアルで迫力のある演技を追求しています。また、新感線のスタッフとの協力も密接で、舞台美術や音楽、照明など、細部にわたるまでこだわりが詰まっています。
結び
「朧の森に棲む鬼」は、伝統と革新が融合した舞台作品として、多くの観客の心を捉えることでしょう。松本幸四郎さんと尾上松也さんのダブルキャストによる演技は、この作品の魅力を最大限に引き出すこと間違いなしです。17年ぶりの再演という特別な機会を逃さず、ぜひ劇場でその魅力を体験してください。