「クロックタワー・リワインド」: 東京ゲームショウ2024でプレイアブルに、リワインドモードとスペシャルコンテンツが注目
東京ゲームショウ2024で「クロックタワー・リワインド」がプレイアブル出展
「東京ゲームショウ2024」のハピネットブースで、10月31日にSUPERDELUXE GAMESから発売される「クロックタワー・リワインド」がプレイアブル出展されていました。
「クロックタワー」の歴史
「クロックタワー」は1995年にヒューマンからスーパーファミコン用に発売されたホラーアドベンチャーゲームです。当時のゲームは、その独特の雰囲気と恐怖感で多くのプレイヤーを魅了しました。今回の「クロックタワー・リワインド」は、リメイク版ではなく移植版として発売されます。そのため、ゲーム自体は当時のままの内容が収録されています。
「リワインドモード」の特徴
「クロックタワー・リワインド」の大きな特徴は、1997年に初代プレイステーション用ソフト「クロックタワー・ザ・ファーストフィアー」に搭載されていた「リワインドモード」が、スーパーファミコンに逆移植されていることです。この「リワインドモード」は、プレイ中に特定のボタンを押し続けることで、ビデオテープを逆再生するようにプレイしたシーンを巻き戻すことができます。巻き戻せる時間はそれほど長くないため、必ずしも有効な場合ばかりではありませんが、攻略に役立つ場面も多そうです。
試遊体験
試遊では、鏡に触ったときにクビを絞められて「DEAD END」になってしまった場面がありました。そこで「リワインドモード」を利用して巻き戻してみましたが、巻き戻せる尺が足りず、危機を逃れることはできませんでした。しかし、このような場面でも「リワインドモード」が役立つことは間違いないでしょう。
オリジナル版モード
「リワインドモード」を使わずに、当時のままのスタイルで遊びたいという人のために、「オリジナル版」モードも用意されています。違いは「リワインドモード」が使えるかどうかだけなので、好みに応じて選択できます。
怀かしい雰囲気
実際にゲームをプレイすると、懐かしい雰囲気の画面が表示されます。ヒューマンのロゴも含めてオリジナルのまま再現されており、その瞬間から感動が湧き上がります。デフォルトの状態では、当時のテレビモニターに映し出したような映像にスキャンラインが入ったものになっています。このフィルターは「ブラウン管TV」を選んでいるときの表現ですが、オフにすることも可能です。
アスペクト比も当時の4:3になっており、余白部分には壁紙が表示されます。壁紙もいくつか用意されており、好みのものを選んでプレイすることができます。
ゲームの操作
「クロックタワー」自体はリアルタイムで遊んだ記憶があるものの、内容はほとんど覚えていません。現代的な視点から見ると、操作がもどかしく感じる部分もあります。プレーヤーが操ることになるのは主人公のジェニファーで、画面上のカーソルを動かして彼女が移動するポイントを選ぶことで、ややワンテンポ遅れてキャラクターが動き出して会話をしたりテレビを付けたりといったアクションが行なわれます。
ジェニファーは歩くだけでなく走ることもできますが、あまり動き回ってしまうと疲れてしまい、動けなくなります。そのタイミングでシザーマンに襲われるとゲームオーバーになります。このような操作も、本作では変更することなくオリジナルのまま収録されています。そのもどかしさが恐怖に繋がり、本作ならではの独特のスリルを味わうことができます。
スペシャルコンテンツ
ゲーム本編で圧巻だったのが、膨大な資料が詰め込まれた「スペシャルコンテンツ」です。たとえば、「導入映像」では、新規で作られたアニメ映像が見られます。コンテンツ自体もゲーム中の4:3ではなくフルHDの映像で見られるため、見応えがあります。
「モーションコミック」モードでは、小冊子などに描かれていたコミックを現代風の動くマンガ風にアレンジした映像として見ることができます。展示されていたバージョンは英語で表示されていましたが、製品版では日本語で楽しむことができます。複数のシーンが収録されているため、思っていた以上に楽しめるコンテンツとなっています。
当時ディレクターを務めていた河野一二三氏のインタビューでは、テキストではなく動画で項目ごとに映像が収録されています。それぞれどんなことが語られているのか気になる人は、製品版でチェックしてみてください。
「イメージギャラリー」では、PlayStation版「クロックタワー・ザ・ファーストフィアー」の小冊子や攻略本、パッケージデザイン、スーパーファミコン版の説明書などがまるごと収録されています。攻略本も読むことができるので、当時途中でゲームを諦めてしまった人でも、今作ならばクリアを目指すことができます。
音楽プレイヤー
「スペシャルコンテンツ」の他に、「音楽プレイヤー」というコンテンツも収録されています。こちらはゲーム中のBGMだけでなく、シザーマンの特徴的なSEも含めて44トラック分が収録されており、聴き応えがあります。
試遊の感想
試遊では、ゲームとしての懐かしさだけでなく、これでもかというほどに詰め込まれた膨大な資料の数々に驚かされました。ゲーム自体はゆっくりとしたペースで遊ぶタイトルであるため、短い時間の試遊には向かないかもしれませんが、製品版でふたたびチャレンジしたくなるような仕上がりになっています。
東京ゲームショウ2024での展示
「東京ゲームショウ2024」のハピネットブースで体験することができます。少しでも興味を持ったなら、同ブースで隅々までチェックしてみてください。