瑞泉寺とトレボーが協力し、新たな魅力「井波の泉」ワインを発売
瑞泉寺がワイン「井波の泉」を発売
富山県南砺市の井波別院瑞泉寺が10月1日から、同市のワイナリー「トレボー」と協力し、瑞泉寺ブランドの赤と白のワイン「井波の泉」を販売する。同寺が酒類を取り扱うのは初めての試みで、輪番の常本哲生さん(60)は「お寺がワインを売るという斬新な取り組みで、多くの人に瑞泉寺をアピールし、寺を訪れてもらうきっかけにしたい」と意気込んでいる。
このプロジェクトは、地域資源との連携事業の第1弾として企画された。目的は、瑞泉寺への関心を高め、参拝者や観光客を増やすこと、そして持続可能な寺院運営に向けた新たな収益源の確保にある。瑞泉寺は、伝統的な寺院の役割を守りつつ、現代的なアプローチで地域の活性化に貢献することを目指している。
ワインの名称は、寺の名の由来となった泉から考えられた。ラベルには、寺の格を示す「四環紋」をイメージしたブランドマークがデザインされている。赤と白のワインともに750ミリリットルで、価格は2970円。本堂の売店で取り扱う予定で、今後はインターネット販売の開始や南砺市のふるさと納税返礼品への組み入れも目指している。
トレボーの中山安治社長(74)によると、赤と白のワインは南砺産のブドウを使用した辛口で、地元の食材を使った料理に合う味わいとなっている。「井波地域の魅力の一つとして広まり、瑞泉寺への親近感が増すことにもつながってほしい」と中山社長は期待を込めて語った。
この取り組みは、地域の観光振興と文化の発展に寄与するものとして、地元住民や観光客から大きな注目を集めている。瑞泉寺とトレボーの協力によって生まれた「井波の泉」は、地域の特産品としての価値を高め、新たな観光資源としての可能性を秘めている。
また、瑞泉寺は、このワインを通じて、寺院の伝統と現代のライフスタイルを融合させ、若い世代にも寺院の魅力を伝えることを目指している。常本さんは、「ワインを通じて、寺院の歴史や文化をより多くの人に知ってもらい、寺院への理解を深めてもらいたい」と語る。
今後、瑞泉寺は、ワインの販売だけでなく、様々なイベントやワークショップの開催も計画している。これらの取り組みを通じて、地域の活性化と寺院の持続可能な運営を実現し、井波地域の魅力を国内外に発信していくことを目指している。
瑞泉寺とトレボーの協力による「井波の泉」は、地域の新たな魅力として注目を集め、観光客の増加や地域の活性化に貢献することが期待されている。