「蓮田岩槻バイパス」開通:「ワンツーツーの謎クランク」解消と地域活性化への期待

「蓮田岩槻バイパス」開通:「ワンツーツーの謎クランク」解消と地域活性化への期待

「ワンツーツーの謎クランク」悲願の解消へ!さいたま市の国道122号「蓮田岩槻バイパス」が2024年9月30日23時に開通

長年にわたり国道122号の渋滞ポイントとなっていた「謎クランク」が、2024年9月30日23時に開通する「蓮田岩槻バイパス」によって解消されます。このバイパスの開通により、渋滞の解消と交通安全の向上が期待されています。

国道122号は、栃木県日光市から東京都豊島区までを結ぶ重要な道路です。122という数字の語呂から、沿線では「ワン・ツー・ツー」という愛称がついています。埼玉県内では、川口市、さいたま市緑区、岩槻区、蓮田市、久喜市、加須市、羽生市を北西に向かって通過し、群馬県へと至ります。

特に、川口市西新井宿交差点から岩槻IC付近までは東北自動車道と並走しており、「東北道の側道」といった役割を果たしています。この区間は片側2車線で、信号も少なく、線形も良く、走りやすい道路となっています。しかし、付近の生活住民車両と大型車が入り乱れ、時間帯に関わらず交通量が多い状態が続いていました。

さいたま市岩槻区の加倉(北)交差点では、この走りやすい片側2車線の区間がいったん終わります。その先は県道2号線へ一瞬入り、東北自動車道の高架をくぐって上り線側へとシフトします。ここで20m程度のクランク状の右左折を強いられ、さらに片側1車線で対面通行となります。これがボトルネックとなり、加倉(北)交差点とその南の加倉(南)交差点は常にオーバーフローし、時間帯や曜日を問わず激しい渋滞が発生していました。

加倉(北)で交差する県道2号線は、大宮駅から岩槻の市街地を通る生活路線であり、交通量がもともと多いです。さらに、加倉(南)は大宮・川越方面から春日部・野田方面へ向かう大型車が非常に多い国道16号線と交差します。この「謎クランク」を抜けて2.8kmほど進んだ先、岩槻区平林寺橋交差点では再び片側2車線に戻るルートとなっています。これが「蓮田岩槻バイパス」として整備されてきました。

今回の蓮田岩槻バイパスの開通により、加倉(北)からこの「謎クランク」を一気にショートカットすることが可能になります。これにより、渋滞の解消だけでなく、対面通行もなくなることから、川口方面へ向かう東北自動車道上り線側の2車線化も予定されています。標識やガードレールの整備や切り替えなどを経て、2025年3月に開通する予定です。

このバイパスの開通は、長年地元住民や通勤・通学者、物流業者にとっての悲願であり、交通安全の向上と地域の活性化に大きく貢献することが期待されています。また、渋滞の解消により、環境負荷の軽減や燃料消費の削減にもつながるでしょう。

さいたま市や関係機関は、開通に向けた準備を着実に進めています。開通後も、利用者の安全と快適な移動を確保するため、継続的な維持管理と交通管理に努める方針です。この「蓮田岩槻バイパス」の開通は、地域の交通インフラの向上と、より安全で快適な移動環境の実現に向けた重要な一歩となることでしょう。