2024年MotoGPインドネシアGP: ホンダ勢の戦いとスプリントレースの結果

2024年MotoGPインドネシアGP: ホンダ勢の戦いとスプリントレースの結果

2024年MotoGP第15戦インドネシアGP スプリントレース結果

9月28日、2024年MotoGP第15戦インドネシアGPのMotoGPクラススプリントレースが、プルタミナ・マンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットで開催されました。レプソル・ホンダ・チームのルカ・マリーニは18位、ジョアン・ミルはリタイアという結果となりました。

フリー走行2回目

30分のフリー走行2回目では、ホンダ勢は異なるタイヤの組み合わせでコースインしました。中上貴晶はソフト/ミディアムタイヤを履き、他の3人は前後ソフトタイヤで走行しました。前半はどのライダーも1分31秒台のタイムを記録しながら周回を重ねました。

セッション後半には、ヨハン・ザルコが1分30秒735で11番手、ジョアン・ミルが1分30秒825で13番手、中上が1分31秒010で16番手、ルカ・マリーニが1分31秒077で17番手と、トップから最後方まで1秒以内という非常にタイトな状況となりました。

予選Q1

予選Q1では、ホンダ勢全員が挑みました。ザルコはハード/ソフトタイヤを選択し、他の3人は前後ソフトタイヤでコースインしました。最初のランでは、ザルコが1分30秒365で4番手、中上が1分30秒481で6番手、ミルが1分30秒698で8番手と、トップから0.5秒以内のタイムを記録しました。しかし、ワンミスで順位が大きく変わる展開となりました。

2回目のランでは、ザルコが1分29秒995でトップタイムをマーク。マリーニも自己ベストを更新し、1分30秒395で7番手に浮上しました。その後、他のライダーの転倒の影響もあり、中上とミルはタイムを更新できず、セッション終了のチェッカーが振られました。

Q1の中で唯一1分29秒台を記録したザルコがQ2に進出。マリーニが17番手、中上が18番手、ミルが20番手からのスタートとなりました。

予選Q2

予選Q2へ進出したザルコは、引き続きハード/ソフトタイヤを選択しました。序盤から他のライダーたちの転倒が見られる中、ザルコは1分29秒942で2番手につけていました。残り5分を前に最後のランへコースインしましたが、終盤のイエローフラッグの影響を避けられず、タイムを更新できませんでした。しかし、上位ライダーの転倒もあり、7番グリッドを獲得しました。

スプリントレース

午後のスプリントレースは13周で行われました。ホンダ勢ではマリーニのみ前後ソフトタイヤを選択し、他の3人はハード/ソフトの組み合わせとなりました。スタートでは、ザルコが出遅れてしまい一時11番手まで順位を落としました。オープニングラップにはホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)が転倒するなど、荒れ模様の序盤となりました。ミルも3周目にクラッシュし、そのままリタイアとなりました。

折り返しの7周目にファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)とフランコ・モルビデリ(プリマ・プラマック・レーシング)が接触した隙をつき、ザルコは一時7番手まで浮上しました。しかし、モルビデリに取り返され、8番手をキープしました。

後方の中上は、ペースの悪いアウグスト・フェルナンデス(レッドブルGASGASテック3)に阻まれ、7周目にオーバーテイクするまでに大きくタイムをロスしました。マリーニもアウグスト・フェルナンデスがリタイアするまで攻略できず、順位を上げることは叶いませんでした。

ザルコは、終盤に1分30秒台のペースで7番手のマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)を追いましたが、0.274秒届かず8位でチェッカーを受け、ポイントを獲得しました。中上も好ペースでアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)に追いつきましたが、抜くことはできず17位。マリーニはポジションを守り18位でフィニッシュしました。

ライダーのコメント

ジョアン・ミル(予選:20番手、スプリント:リタイア) 「難しい1日だった。またミサノと同じような状況で、ニュータイヤを使い切ることができなかったし、振動も残っていた。スプリントでは16コーナーで転倒してしまい、ポテンシャルがあっただけに残念だ。ミサノと同じように、この状況を克服して、日曜日もいいレースができるようにしなければならない。明日はまた挑戦できる」

ルカ・マリーニ(予選:17番手、スプリント:18位) 「完璧な土曜日ではなかった。特にザルコのような他のホンダ勢を見るとね。マシンもかなり良くなってきているようだし、僕としてはとても満足しているよ。予選でいくつかミスをしてしまい、力強いラップを刻むことができなかった」

「スプリントのペースは他のライダーたちと拮抗していた。スタートで不運に見舞われたのは、ビンダーにトラブルがあり、ターン8で接触して最後尾になってしまったことだ。ペースは良かったし、スタートから強ければもっと上を目指せると思う」

ヨハン・ザルコ(予選:7番手、スプリント:8位) 「ブレーキングでは大きな進歩を遂げることができた。スプリントでポイントを獲得できたことは大きな成果で、改善すべき点はたくさんあるけれど、正しい方向への一歩を踏み出せたことを再確認できた。明日はレース全体を通していいペースをキープできれば、またいい仕事ができると確信している」

中上貴晶(予選:18番手、スプリント:17位) 「ライバルの後でタイムロスし、スプリントの順位に影響してしまいましたが、パフォーマンスは悪くありませんでした。新しいフェアリングはポジティブな感触ですが、完全に理解するにはもう少し時間が必要です。フィーリングが良くなった部分もあれば、適応するのに時間が必要な部分もあります」

「スプリントを終えて、改善の可能性は大いにあると感じています。あとは、もっと周回を重ね、理解し適応すればいいだけです。正しい方向に進んでいることは、僕たちに希望とモチベーションを与えてくれるはずです」

展望

ザルコと中上のふたりは良いレースペースを見せていますが、ホンダ勢はオーバーテイクに苦戦しています。27周の決勝レースでは、入賞圏内へと食い込めるか見东西が楽しみです。