過酷な移動と試合の敗北:阪神の苦悩と未来への希望

過酷な移動と試合の敗北:阪神の苦悩と未来への希望

広島から東京への移動試合で大敗。岡田監督の顔も険しさを増す

28日、神宮球場で行われたセ・リーグの試合で、ヤクルトが7対2で阪神を下した。この試合は、前日27日に広島で敗れた阪神が、東京に向かう移動試合となった。一方、巨人は前夜の中日戦(東京ドーム)に勝利し、優勝へのマジックナンバーを「1」に縮め、28日は広島戦(マツダ)に臨んだ。

広島-東京間の過酷な移動

広島から東京への移動は、セ・リーグの中で最も過酷なルートの一つだ。パ・リーグの選手たちは飛行機移動に慣れているが、セ・リーグの選手たちは新幹線での移動が一般的だ。特に移動日がない場合、選手たちは4時間弱の新幹線の旅に耐えなければならない。この日、巨人にとっては優勝が懸かった重要な日だったが、阪神にとっては悔しさが募る日となった。

虎番たちの複雑な心境

阪神のファンたちは、前日の広島戦での敗北を思い出し、複雑な心境で東京行きの新幹線に乗り込んだ。特に、還暦の虎番である三木建次(ビヤ樽)は、普段は頑固な神経をしているが、前夜はあまり眠れなかったという。

「球団初のセ・リーグ連覇を目指してやってきたんやけどな…。今からでも何かできることはないかなと思って、ちょっといいことをしたわ」

新幹線での善行

東京行きの新幹線の車中で、ビヤ樽の前の座席に新大阪駅から旅行中の外国人女性が乗り込んできた。彼女は大きな荷物をどうしようかと困っているのを見たビヤ樽は、スッと立ち上がり、自分の荷物を引っ込めて「ここに置いてイイよ」とジェスチャーで示した。さらに、女性の荷物を持ち上げるのを手伝ったという。

「最近はホントに外国の方が多いよなぁ。自分がいいことをしたら阪神にもいいことがあるんちゃうかなと、ちょっとそんな気持ちもあったわ」

神宮球場での出来事

ビヤ樽が到着した神宮球場では、東京六大学リーグの試合が大いに盛り上がっていた。ビヤ樽は、元西武で通算525本塁打を放った清原和博氏の息子である慶大の清原正吾内野手が、明大戦で放った九回2死からの起死回生同点ホームランを目の当たりにした。「清原クンを初めて近くで見たけど、イケメンやったわ!」と興奮していた。

阪神の敗北と未来への希望

しかし、新幹線での善行で得た「運」は、東京六大学リーグの試合で全部つかってしまったようだ。阪神のヤクルト戦は序盤から劣勢となり、7対2で敗れた。ビヤ樽は、「こういうときも佐藤輝と森下はしっかり打ってる。未来への希望はあるんや。来年は打てる外国人選手にも、ドカッと打線の真ん中に座っていてほしいな」と語った。

東京-広島間で運命が交差

東京と広島の間で、2つのチームの運命が交差した。巨人は優勝への一歩を踏み出し、阪神は悔しさが募る1日となった。選手たちの過酷な移動と、ファンたちの複雑な心境が交錯する中、セ・リーグの戦いはさらに激しくなっていくことだろう。