竹田麗央、日本女子オープン初制覇で国内メジャー2連勝の快挙
竹田麗央、日本女子オープン初制覇で国内メジャー2連勝
茨城県大利根CC西コース(6845ヤード、パー72)で行われた日本女子オープン選手権の最終日、竹田麗央(21歳、ヤマエグループHD)が盤石の強さを見せ、大会初制覇を果たしました。
竹田は年間ポイントランキングでトップに立つ実力者で、最終日も首位でスタート。3バーディー、1ボギーの70で回り、通算10アンダーの278で優勝を飾りました。これは3週前のソニー日本女子プロ選手権に続く国内メジャー大会2連勝で、史上12人目の快挙となります。また、今年4月のツアー初勝利以来、通算7勝目を挙げ、年間7勝は歴代3位タイ、史上5人目(6回目)の記録となりました。
最終日の激戦
最終18番パー4で1打差のリードを守る竹田。第1打のアドレスに入った瞬間、ギャラリーの携帯電話の通話音が聞こえました。この難所では前日まで「バンカーに入れたり、ラフに入れたりと、3日間うまくいかなかった」という苦戦が続いていました。しかし、竹田は集中力を乱すことなく、「仕切り直して、切り替えてやれた」と、第1打をフェアウエーのど真ん中へ運び、勝利に結びつけました。
12番パー3では第1打がグリーンを捉えられず、ピンチを迎えましたが、しっかりとリカバリーしてパーセーブ。「苦しい中でもパーパットが何個か決まったことが大きかった」と、最終組で回った2年連続年間女王の山下選手や今季3勝の岩井明選手の追い上げをしのぎ、快勝を収めました。
優勝の喜び
「一番大きな大会で優勝できてうれしい」と、竹田は喜びをかみしめました。彼女は大の巨人ファンで、4年ぶりのリーグ制覇を果たした前夜の大一番を1回裏から視聴。「選手や阿部監督も泣いていて、もらい泣きしそうになった。いいものを見た。自分も頑張ろうという気持ちになった」と、自身の優勝を決めた瞬間は涙やガッツポーズを見せることなく、胸に闘魂を込めて戦い抜いたことを語りました。
今後の展望
今年4月のツアー初勝利以来、早くも7勝目を挙げた竹田。急成長を遂げる21歳は、国内メジャー2連勝で5年シードを獲得。当初は視野に入っていなかった米ツアー最終予選会(12月5~9日、米アラバマ州)出場も検討を始めています。叔母の平瀬真由美も参戦した米ツアー。「まだはっきり決まっていないけれど(10月8日締め切りのエントリーを)ぎりぎりまで考えたい」と、慎重に考えていることを明かしました。
野球好きの影響
野球好きとして、米大リーグで活躍する大谷翔平からも刺激を受けている竹田。「本当にすごいの一言。米国で活躍され、すごく憧れている。私もあんなふうに頑張りたい」と、米国で活躍する日はそう遠くないはずだと語りました。
竹田麗央のプロフィール
竹田麗央(たけだ・りお)は2003年(平成15年)4月2日、熊本県生まれ。93、94年賞金女王、平瀬真由美の姉でプロの母哲子の影響で、6歳からゴルフを始めました。2021年11月にプロテストに合格し、史上4組目の母子ともプロゴルファーとなりました。2024年のKKT杯バンテリン・レディースでツアー初優勝。家族は両親、兄、弟。趣味は野球観戦とキャッチボール。巨人ファンで好きな選手は坂本勇人。身長166センチ、血液型O。
国内メジャー大会連勝メモ
単独トップは不動裕理の3連勝(2004年日本女子オープン、2005年LPGAツアーチャンピオンシップリコー杯、2005年日本女子プロゴルフ選手権)。11月のリコー杯(宮崎CC)で竹田が勝てば、史上2人目となる。その不動を含めれば、国内メジャー大会2連勝は原英莉花(2020年日本女子オープン、2020年リコー杯)以来12人目。また、同一年の日本女子プロ選手権と日本女子オープン制覇は樋口久子、畑岡奈紗に続き、史上3人目となります。
竹田麗央の活躍は、日本のゴルフ界に新たな希望をもたらし、今後のさらなる飛躍が期待されています。