竹田麗央、日本女子オープンでメジャー2連勝！巨人の優勝に触発、今季7勝目を挙げる

女子プロゴルフツアー　メジャー第３戦　日本女子オープン　最終日

29日、茨城県の大利根CC西コース（6845ヤード、パー72）で行われた女子プロゴルフツアーのメジャー第3戦「日本女子オープン」の最終日。首位で出た竹田麗央（りお、21）＝ヤマエグループHD＝が3バーディー、1ボギーの70で回り、通算10アンダーで優勝を果たした。これにより、竹田はメジャー2連勝を達成し、今季7勝目を挙げた。日本女子プロ選手権と日本女子オープンの同一年制覇は、樋口久子、畑岡奈紗に次いで3人目の快挙となった。

応援する巨人の優勝に触発

竹田は、前夜のホテルでプロ野球の巨人戦をテレビ観戦し、阿部慎之助監督や大ファンの坂本勇人内野手の涙に「もらい泣きしそうになった」と語った。巨人が4年ぶりのセ・リーグ優勝を果たしたことで、自身も「応援するチームが優勝して、自分も頑張ろうという気持ちになった」と、オレンジ色のウェアを着て最終日に臨んだ。その結果、18番で50センチのウィニングパットを沈め、最高峰のメジャーで優勝した喜びを噛み締めた。「やっと4日間終わった。一番取りたいタイトルだったのでうれしい」と、竹田は語った。

飛距離を活かしたゴルフ

竹田は、ツアー屈指の飛距離を生かしたゴルフで、全長6845ヤードのコースを制した。2番で同組の山下美夢有（みゆう）に1打リードを許したものの、3番でピンそば30センチにつけたバーディーで再逆転。後半はショットに苦しむ場面もあったが、唯一の2桁アンダーで逃げ切った。

野球との深い関わり

竹田の飛距離のルーツは野球にあった。幼少時から兄・有男（ゆうた）さん（23）、弟・征士朗さん（19）とよく野球をして一緒に遊んだ。熊本から宮崎まで、巨人やWBCのキャンプを見に行ったこともある。バッティングセンターにも行き、「ゴルフを始めた時（6歳）から、飛距離は出ていた」と、自身も高校まで球児だった父・宜史（たかし）さん（51）は明かした。

今季の快進撃

4月のツアー初優勝から、竹田は年間7勝の快進撃を続けている。メルセデス・ランクで400ポイントを加え、年間女王への独走を続けている。メジャー年間2勝で長期の5年シードを獲得し、「米国に行きたいので挑戦するにはいい」と話した。12月の最終予選会についても、「ギリギリまで考えたい」と、登録期限の米国時間10月8日（日本時間9日朝）まで熟考予定だが、「参加する可能性も出てきている」とした。「いつかは海外メジャーで優勝したい」と、21歳の瞳にはさらに大きな夢が映っている。

竹田が達成した記録

日本女子プロ選手権と日本女子オープンの同一年制覇：樋口久子の7度（68、69、70、71、74、76、77年）、畑岡奈紗の19年に次いで3人目（88年のツアー制施行後では2人目）。
メジャー連勝：20年、日本女子オープン＆JLPGAツアー選手権リコー杯の原英莉花以来、ツアー12人目（年度またぎ含む）。
メジャー2勝目＆2冠：21歳180日での2勝、2冠ともに年少5番目。
年間7勝：10勝（03年不動裕理）、8勝（21年稲見萌寧）に次ぐ、歴代3位タイ。

米ツアー最終予選会

12月5～9日に米アラバマ州モービルで行われる米ツアー最終予選会では、翌年の米ツアー出場権を争う。例年、20位以内で一定の試合数が確保され、45位以内に入ればツアーメンバー資格を得られる。すでに岩井明愛、千怜の姉妹が最終にエントリーをしており、10月の2次予選会（15日開幕・フロリダ州）には原英莉花らが出場する。

竹田麗央のプロフィール

生年月日：2003年4月2日
出身地：熊本県合志市
年齢：21歳
身長：166cm
家族：両親、兄、弟
趣味：野球観戦
経歴：6歳の時、母の影響でゴルフを始める。熊本国府高1年時の19年、九州ジュニアで優勝。1993、94年の賞金女王・平瀬真由美は母の妹で叔母にあたる。21年11月のプロテストに合格し、翌年からツアー参戦。今年9月のソニー日本女子プロ選手権でメジャー初制覇。