新デザインMini-ITXケース「Era 2」やウッド使用PCケースなど、最新PC周辺機器のトレンドをチェック
Fractal Designの新デザインMini-ITXケース「Era 2」が登場
先週(9月22日週)、Fractal Designから新デザインのMini-ITXケース「Era 2」が発売されました。このケースはシルバー、チャコールグレー、ミッドナイトブルーの3色展開で、価格はいずれも4万6000円弱となっています。
からくりたんすのようなギミック
「Era 2」の最大の特徴は、天面に複数のスリットを入れたウォールナット素材を採用している点です。このデザインは、外観上非常に独特で、高級感を演出しています。また、ケースの留め方も特殊で、底部のインタフェースパネル部を前方から引き抜くことで、前後/左右を覆う金属パネルを上に外すことができます。これにより、シャシー全体が露出し、内部の組み立てやメンテナンスが容易になります。
柔軟な構成が可能な構造
「Era 2」のもう一つの特徴は、マザーボードを固定するプレートが位置調整可能であることです。この構造と付属のライザーカードを使用することで、全高70mmまでのCPUクーラーや、厚さ63mm/長さ326mmまでのグラフィックスカードを組み込むことができます。さらに、上面には280mmまでのラジエーターを組み込むことも可能です。
TSUKUMO eX.では、「からくりたんすみたいな面白い構造になっていて、ドライバーなしでかなり柔軟な構成を選べます。高価なケースですが、ほれ込む人が少なからずいそうな気合いの入ったモデルですよね」と高く評価しています。
木材と金属を組み合わせたPCケースのトレンド
木材と金属を組み合わせたPCケースは、最近注目を集めています。Fractal Designは2022年12月にATXケース「North」、2024年3月に大型ケース「North XL」を発売しており、これらは複数のショップでロングヒットを続けています。また、Lian LiのmicroATXケース「A3-mATX-WD」も2024年9月中旬から複数のショップに並んでおり、好調に売れている様子です。
TSUKUMO eX.では、「木目の仕上がりが家電のような風合いを醸し出していて、光モノとはまた違った魅力がありますよね」と語っています。木目ブームともいえる動きがあり、先週も他に木材を使った新しいケースが登場しています。
JONSBOからウッドを使用した3つのPCケースが登場
JONSBO SHENZHEN TECHNOLOGYは、ウッドを使用した3つのPCケースを投入しました。
TK-0
「TK-0」はピラーレス構造を採用しており、フロントの右側に木版パネルを組み込んでいます。高さ135mmまでのCPUクーラーや長さ230mmまでのグラフィックスカードを搭載できる仕様で、スタンドの付け替えによって90度回転させた横置きも選べます。サイズは約235(幅)×250(奥行き)×280(高さ)mmで、ブラックとホワイトがあり、価格はともに3万円弱です。
T6
「T6」はMini-ITXサイズのケースで、フロント下部に木版をあしらうデザインを採用しています。マザーボードを180度回転して固定する仕様で、サイズは約185(幅)×223(奥行き)×332(高さ)mmとなります。高さ159mmまでのCPUクーラーや、長さ215mmまでのグラフィックスカードが組み込めるほか、木目仕上げのハンドルも付属しており、フロントに固定してヘッドフォン掛けにすることもできます。ブラックとホワイトがあり、価格はともに3万円弱です。
N4
「N4」はNAS向けのmicroATXケースで、6台の3.5インチHDDと2台の2.5インチドライブを下層に組み込むことができます。フロント上部に木版を採用しており、サイズは約286(幅)×300(奥行き)×228(高さ)mmとなります。こちらはブラックのみが出回っており、価格は2万4000円弱です。
オリオスペックでは、「木材を使ったデザインは欧米ではエコの観点からも評価されていて、世界中で需要があるようです。国内でも見た目の美しさからどれも人気が出そうですね」と話しています。
Noctuaの多目的アイテムキット「HOME product line」がデビュー
汎用ツールでは、Noctuaのホームユースブランド「HOME product line」に属する新製品が複数登場しています。
NV-FS1
120mm径の汎用ファン「NF-A12x25 PWM chromax.black」を使った卓上ファンセット「NV-FS1」は、エアフローアンプやスタンド、ファンコトンローラーをセットにしています。価格は1万7000円弱です。
NV-FS2
同じく「NF-A12x25 PWM chromax.black」を使った外部からのデバイス冷却セット「NV-FS2」は、ファンとガスケットと取り付けパッド、ファンコントローラーをセットにしています。価格は1万3000円強です。
NV-PS1
EK/US/UKプラグが付属するACアダプター「NV-PS1」も登場しています。価格は5500円弱です。
NV-SPH1
NV-PS1に8chのPWMファンハブを組み合わせた「NV-SPH1」も登場しています。価格は1万円弱です。
オリオスペックでは、「PC市場で培ったノウハウを、もっと広めの用途で生かそうというNoctuaの新ブランドです。それなりの値段になりますが、使い方次第で、自宅や職場の室内のエアフローや電源回りがいろいろ便利になりそうですね」と話しています。
軽量8Kマウスが複数登場
ポーリングレート8Kに対応する軽量マウスも複数登場しています。
LAMZU MAYA X 8K FNATIC SPECIAL EDITION
Fnatic Gearから登場した「LAMZU MAYA X 8K FNATIC SPECIAL EDITION」は、プロゲーマー集団のFnaticとコラボしたモデルです。8月末に登場した「LAMZU MAYA 8K FNATIC SPECIAL EDITION」からボディーをわずかに大きくしたサイズ違いのモデルで、基本スペックは同じで、価格も2万800円前後となっています。
形状と重さは、元の「MAYA 8K」の約62.1(幅)×118.3(奥行き)×37.7(高さ)mm/約45gに対し、約64.9(幅)×124.4(奥行き)×39.6(高さ)mm/約47gとなります。
パソコンSHOPアークでは、「触れてみると、わずかな違いでもフィット感がはっきり変わったりしますからね。2サイズ選べるとうれしいユーザーは多いと思います」と新たなラインアップを評価しています。
SCYROX V8
SCYROXの「SCYROX V8」も初回から好調に売れているという。約63(幅)×118(奥行き)×38(高さ)mm/36g±3gのコンパクトな形状で、価格が1万円を切っているのがポイントです。「軽さに加えて8Kドングルがセットでこのお値段ということで、かなり反響があります」(同店)という。
これらの新製品は、ユーザーの多様なニーズに応えるべく、それぞれ独自の特徴を持っています。今後も、PC市場における新たなトレンドを追っていきたいと思います。