【滋賀レイクス 新たなる飛躍】B1復帰を果たし、強化された陣容で新シーズンに挑む
主力選手が離脱したものの、ビジョンを明確にして再スタートを切った滋賀レイクス。B2降格で迎えた昨シーズンは、連敗することもあったが、シーズンを通じて好調をキープし、44勝16敗でプレーオフへ進出した。クォーターファイナルの第1戦で青森ワッツに敗れたものの、その後は破竹の快進撃でB2優勝を決め、最短でのB1復帰を果たした。
今オフは、ここ数シーズンチームを牽引してきた柏倉哲平や川真田紘也、キーファー・ラベナが退団したが、新たな強力な土台を作るべく、フレッシュな顔ぶれが揃った。まず、青森で主力を務めたガードの常田耕平を獲得。さらに、得点能力に長けた岡田泰希を仙台89ERSから、大庭圭太郎を茨城ロボッツから獲得し、オフェンス面での補強を敢行した。日本人ビッグマンとして、ベテランの市岡ショーンが熊本ヴォルターズから加入し、インサイドに厚みを持たせた。外国籍選手では、日本で長くプレーしているハビエル・カーターを秋田ノーザンハピネッツから獲得。また、2019-20シーズンに平均23.3得点を記録したマーキース・カミングスが久々の日本復帰となり、大きな期待が寄せられている。
さらに、チャイニーズタイペイの大学バスケ界ナンバーワンプレーヤーと称される游艾喆も加入した。日本人選手は全員が複数年契約で、中期的な目標を掲げて新シーズンに挑む。指揮を執るのは、長崎ヴェルカでヘッドコーチを務めた前田健滋朗。若いチームだからこそ、シーズンを通じた成長が期待される。
これまでトランジションバスケを志向していたが、前田ヘッドコーチも長崎で近いスタイルを採用していたため、継続される見込みだ。ディフェンスリバウンドや1対1の強度など、ベースの徹底がチームスタイルをより加速させるため、あらゆる場面でのハードワークが求められる。外国籍選手の得点力は期待できるが、より多くの試合で勝ち星を挙げるためには、日本人選手のステップアップが不可欠だ。
【注目選手】 ブロック・モータム 昨シーズンは、平均20.1得点とチーム1の得点源となった。208cmの身長ながら機動力があり、ウイングのような軽やかな動きができる。特に4.7本の3ポイントシュートを42.1%で成功させるなど、大きな武器となる。今シーズンもエースとしての活躍が期待される。
江原信太朗 東海大学でも主力を務め、昨シーズン12月に特別指定選手として加入しBリーグデビューを果たした期待のルーキー。フィジカルがあり、アウトサイドシュートにも長けており、オールラウンダーとしての成長が楽しみだ。滋賀の次世代を担う選手として存在感を示すことがチーム力の向上に繋がる。
常田耕平 昨シーズン青森では平均25分5秒出場し、8.5得点、2.0アシスト、1.0スティールを記録した。青森でもポイントガード2人の併用が多かったため、ガード選手がロスターに多い滋賀でも同様に起用されることが予想される。B2では十分に力があることを証明したが、B1でどのようなプレーを見せるか注目が集まる。