竹田麗央、驚異のハイペースで7勝目!初優勝からわずか18試合で女子ゴルフ界に新風
竹田麗央が「日本女子オープンゴルフ選手権」で優勝し、わずか18試合で7勝目を挙げた。4月の初優勝からわずか18試合で7勝を重ねるハイペースは、女子ゴルフ界の歴史に名を刻むものだ。
女子ゴルフの歴史を振り返ると、不動裕理はプロデビュー3年目の1999年に初優勝を飾り、翌2000年に6勝を挙げて賞金女王に就任。2000年10月の「SANKYOレディース」で7勝目をマークし、初優勝から25試合で達成した。この勝率は28%と高いものだった。
竹田も初優勝までの道のりは苦難に満ちていた。今季2戦目の「明治安田レディスヨコハマタイヤ」では3位から最終日に進んだが、5位に後退。翌週の「Vポイント×ENEOS」では首位タイで最終日に臨んだものの、5位タイで大会を終えた。2週間後の「ヤマハレディースオープン葛城」では2打差の単独首位から73でスコアを落とし、1打差で敗れた。
しかし、故郷・熊本で開催された「KKT杯バンテリンレディス」で3打差3位タイから逆転優勝を果たし、初優勝を飾った。この勝利の直前、賞金女王2度の実績を持つ叔母の平瀬真由美から「優勝は取りに行っても来るものではない」とのアドバイスを受け、結果にこだわりすぎていた自分を反省。自分のプレーに集中し、結果を待つ姿勢を貫くようになった。
その後、竹田は逃げ切りや逆転など、優勝争いに強い選手へと成長。6月の「ニチレイレディス」では逆転負けを喫したものの、それ以外の優勝争いはことごとく制している。不動が持つ「年間10勝」の大記録更新も視野に入ってきた。
初優勝から7勝目までの所要試合数で竹田よりも少ないのは、樋口久子のみで、初優勝から9試合で7勝目を手にしている。ただし、当時は女子プロの人数が少なかったため、特例とみなされる。現在の形のトーナメントが行われるようになった後では、不動の25試合が最速だった。竹田の18試合は、想像を絶するレベルのスピードである。
永久シード選手(通算30勝以上)のうち、樋口と不動以外の4人(岡本綾子、大迫たつ子、ト阿玉、森口祐子)はいずれも40試合以上かかっている。現役選手では上田桃子が33試合で7勝目を達成しているが、宮里藍でさえ初優勝から7勝目まで38試合かかっている。
「日本女子オープンチャンピオン」の称号を新たに加えた竹田の快進撃は、今季残り8試合でさらに勢いを増すか。不動の持つシーズン10勝の大記録の更新も、おぼろげながら見えてきた。竹田 麗央は2003年4月2日生まれ、熊本県出身。21年にプロテストに合格し、同期には櫻井心那、神谷そら、川崎春花らがいる。母親はツアープロの平瀬哲子、叔母は元賞金女王の平瀬真由美。24年「KKT杯バンテリンレディスオープン」でツアー初優勝を飾り、翌週の「フジサンケイレディスクラシック」を勝って2連勝。9月には「ソニー 日本女子プロ選手権」「日本女子オープン」と国内メジャー2連勝を達成した。ツアー通算7勝。ヤマエグループHD所属。