夏アニメから続編が熱い!注目の3作品とその期待の声

夏アニメから続編が熱い!注目の3作品とその期待の声

季節の変わり目が近付き、多くの2024年夏アニメが最終回を迎えました。なかには最終回を迎えた直後に続編の制作が発表された作品もあり、今後に描かれるであろう物語の続きに期待が集まっています。

『小市民シリーズ』

米澤穂信さんの同題小説が原作のTVアニメ『小市民シリーズ』は、主人公の「小鳩常悟朗(CV:梅田修一朗)」と、彼と協力関係にある「小佐内ゆき(CV:羊宮妃那)」が、あくまでも平凡な「小市民」としての日常を守るために、目の前で起きた大小さまざまな問題を解決していく青春ミステリー作品です。

小佐内の自転車窃盗をきっかけとした不正の摘発や、彼女自身が仕掛けた偽装誘拐事件を通して、彼女と小鳩の関係性が次第に揺らいでいきます。そして、最終回では小鳩と小佐内の対立により関係が決裂し、これまで「小市民」を目指して協力してきた彼らは違う道を歩み始めました。最後は新たな事件の幕開けを予感させるように、ワゴン車が炎上するシーンで物語は幕を閉じます。

2025年4月からは原作小説『秋期限定栗きんとん事件』と『冬期限定ボンボンショコラ事件』を含めた第2期が放送されます。不穏な展開からの続編の告知に、視聴者からは「夏と秋が大きな物語なので不安があったけど、最後まで放送すると分かって安心した」「ふたりの関係性も変化して、今後が気になるので2期も期待する」といった安堵の声があがっています。続編で描かれるであろう、決裂した小鳩と小佐内の決着や新たな事件の結末は要注目です。

『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』

続いて、燦々SUNさんの同題ライトノベルを原作とした『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』です。同作は主人公の「久世政近(CV:天崎滉平)」に対し、クールに装う「アリサ・ミハイロヴナ・九条(CV:上坂すみれ)」こと「アーリャ」が、政近にバレないようロシア語で好意を示すラブコメ作品です。また、政近の妹「周防有希(CV:丸岡和佳奈)」も、学内では優等生を演じながら、裏ではブラコンかつオタク気質という二面性を持ち、視聴者の心をつかんでいます。

物語の中盤からはラブコメだけでなく、アーリャと有希の次期生徒会長選挙を巡る対立も描かれました。最終回でも選挙を有利にしようと、アーリャと有希は終業式を舞台にスピーチで争っています。こうした選挙の展開は、ラブコメを期待する視聴者には好みの分かれるところだったようです。

しかし、終業式という区切りを経て、第2期では序盤のようなラブコメの増加も期待されます。実際に「一区切りついたし、雰囲気や話の流れを見ると2期は面白くなりそう」「夏休みだから、水着回も期待してます」といった視聴者の声も見られました。

『狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』

9月24日に放送を終了した『狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』も、最終回を迎えると同時に続編の制作決定が発表されています。同作は支倉凍砂さんの同題ライトノベルをもとにした、行商人の「クラフト・ロレンス(CV:福山潤)」と賢狼「ホロ(CV:小清水亜美)」の旅が描かれます。

同作は2008年にも『狼と香辛料』としてアニメ化されており、2009年に続編の『狼と香辛料II』も制作されました。この旧シリーズでは原作4巻を飛ばし、1巻から5巻までの物語を一部改変して映像化していました。対して、今回放送された作品は、原作1巻から再スタートした新アニメ版で、旧シリーズで飛ばされた4巻も含めて、より原作に忠実な物語が描かれています。

ただリメイクされた原作3巻までの話は、旧シリーズと内容が重なる部分も多いため、視聴者からの評価が分かれることもありました。新アニメ版の続編では、旧シリーズで描かれなかった原作5巻から続く展開も予想され、視聴者からは「知らないストーリーを見られるのがうれしい」「続編がなければ、わざわざリメイクした意味がない」と、アニメでは描かれたことがない物語に期待の声が見られます。

最終回のCパートでは、ホロのような口調で話す茶髪の女性が、昔話としてこれまで描かれてきた旅路を銀髪の少女に語り聞かせていました。少女の姿は原作小説の続編『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙』に登場するホロと、ロレンスのひとり娘「ミューリ」を連想させるところもあり、新アニメ版の2期以降で、原作最終巻までだけでなく続編『羊皮紙』の映像化を望む声もあがっています。

他にも、夏アニメでは『転生したらスライムだった件』や『キン肉マン 完璧超人始祖編』などの続編も発表されています。放送時期が明かされていない作品もありますが、どんな物語が描かれていくのか、期待して待ちたいところです。