川井郁子主演音楽舞台『源氏がたり』: 六条御息所の愛と孤独を響かせる

音楽舞台『源氏がたり』が2024年10月26日と27日に東京・よみうり大手町ホールで公演される。ヴァイオリニストの川井郁子が、林真理子の著作『源氏がたり』を演奏と語りで紡ぐ新しい形の音楽舞台となる。

この舞台は、クラシックの枠を超えて、琴、琵琶、鼓などの和楽器との融合、文学との越境のコラボレーションで「雅」な世界を表現する。公演の後半では、カウンターテナーの藤木大地が「アヴェ・マリア」「ホワイト・レジェンド～「白鳥の湖」より～」など、弦楽五重奏と共に名曲コンサートを披露する。

川井郁子は、林真理子が現代語に訳した「源氏がたり」について次のようにコメントしている。

「『源氏物語』を林真理子さんが現代語に訳された『源氏がたり』は、六条御息所の独り語りで綴られています。誇りの高さゆえ、そして光源氏を激しく愛するあまりに生き霊となってしまう…という愛と孤独の物語を、全く新しい音楽舞台の形で表現いたします。和楽器と洋楽器の響き、文学と音楽のジャンルを越えたコラボレーションが共鳴し合い、観る人の想像の世界を更に膨らませてくれる…そんな新しい総合芸術をぜひご体感頂けたらと思います。雅な平安の雰囲気や光源氏を彷彿とさせる存在感を醸し出す若手和楽器奏者の皆さん、美しいハーモニーを奏でる弦楽五重奏の皆さん、そして初共演となるゲスト、カウンターテナーの藤木大地さん。素晴らしいメンバーと共に新しい音楽舞台の扉を開きたいと思います。皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。」

川井郁子は、ニューヨークのカーネギーホールやパリ・オペラ座など国内外で活躍するヴァイオリニストであり、作曲家としても多様な音楽づくりに才能を発揮している。NHK大河ドラマ『麒麟がくる』の紀行のテーマや、TVやCMの映像音楽の作曲、フィギアスケートのミシェル・クワン選手や羽生結弦選手の楽曲使用など、多彩に活躍している。

2022年にはCDデビュー20周年記念として和洋混合オーケストラ「響」を結成し、2023年にアルバム『響』を発売。NYでの公演も成功させている。越境するヴァイオリニストとして数々の挑戦を行う川井の、新たな「越境」が織り成すドラマティックなステージを期待したい。

音楽舞台「源氏がたり」～林真理子著「源氏がたり」より～ 【日時】2024年10月26日（土）・27日（日） 【会場】よみうり大手町ホール（千代田区大手町1丁目7-1） 【出演】川井郁子、アンサンブル響、藤舎推峰（篠笛・能管）、喜羽美帆（箏）、長須与佳（琵琶・尺八）、住田福十郎（鼓）、望月左太助（鼓・10/26）、藤舎英心（鼓・10/27）、柏木理（篳篥）、カニササレアヤコ（笙）、安部潤（Key）、響 弦楽五重奏団 【ゲスト】藤木大地（カウンターテナー） 【演奏予定曲】夕顔～「源氏物語」より～、モルダウ、宵待草、ブルーバード、アヴェ・マリア、ホワイト・レジェンド～「白鳥の湖」より～、ほか ※演奏予定曲は変更になる場合がございます