J2新聖地ピーススタジアムで初陣を飾るV・ファーレン長崎、九州ダービーで大勝しサポーターに笑顔を届ける
J2のV・ファーレン長崎が新スタジアム「ピーススタジアム」で初陣を笑顔で締めた。10月6日のリーグ第34節の大分トリニータ戦が行われ、試合は長崎の4-1快勝で終了した。試合は「九州ダービー」として注目され、後半はオープンな展開となったが、大きな怪我や事件もなく終了した。
新スタジアム「ピーススタジアム」は、約2万人を収容でき、ピッチとスタンドの最短距離は約5メートル。サッカー専用スタジアムでありながら、アリーナ、ホテル、商業施設、オフィスなどが併設され、試合日以外も楽しめるよう工夫が施されている。
試合当日、長崎側だけでなく、アウェーの大分サポーターも大きな声援を送り、両チームのチャントが響き渡った。試合はプロフェッショナルレフェリー4年目の福島一郎主審のキックオフの笛で始まった。前半は長崎のプレスが効果的で、大分は苦戦を強いられた。福島主審は細かいファウルシーンや選手が倒れ込む場面でも冷静に対応し、試合をスムーズに進行させた。
後半は大分が3点のリードを奪われた後、中盤にスペースが生まれ、大分は多次にわたり相手ペナルティーエリア内へ攻め込んだ。しかし、長崎の集中力が高く、大分は徐々に激しくボールを奪いに行く場面も見られた。
後半11分、大分のフリーキックチャンスでは、ファウルを犯した長崎MF名倉巧と福島主審が会話を交わした。判定に対し何か言いたげなDFヴァウドにも毅然とした態度を取った。
後半37分、大分MF保田堅心と長崎FWマテウス・ジェズスの接触では、保田がファウルをアピールしたが、福島主審は長崎のゴールキックの判定を下し、保田にイエローカードを提示した。このシーンは会場の観客が「おっ?」と反応するほど印象的だった。
90分間を通じて、観客はサッカーを大いに楽しんでいた。福島主審は試合中も選手に笑顔で語りかけ、前半43分に長崎MF安部大晴がスライディングタックルで膝を痛めた際には適切な処置を行った。試合後の長崎選手は笑顔で、敗戦した大分の片野坂知宏監督も試合の内容を悔やむ言葉を並べた。一方で、スタジアムの裏では長崎の広報が忙しく動き、運営陣は休む間もなく尽力した。すべての尽力が合わさったことで、無事に「ピーススタジアム」での90分を終えることができた。