楽天の監督問題と田中将大の200勝挑戦:新たな人事模索と球団の行方
楽天・今江敏晃監督(41)の去就が不透明な状況となっている。今江監督は2年契約1年目で、交流戦優勝を果たしたものの、リーグ4位に終わりクライマックスシリーズ(CS)進出を逃した。親会社の経営状況を反映してか、満足な戦力補強が行われなかった中、現有戦力を最大限に活用し、称賛と同情を集めていた。
特に、田中将大投手(35)の扱いが難しかった。田中将大は日米通算200勝まであと3勝という偉業を目指しているが、今季は開幕ローテーション入りが見込まれていたものの、調子が上がらず2軍調整が命じられた。実戦登板後も1軍昇格の基準を満たさず、内容を問い「追試」が課された。
しかし、営業サイドは田中将大の本拠地登板の興行効果を期待し、9月28日のオリックス戦で先発が決定。今季初めて1軍に昇格したが、5回4失点でKOされ、2軍逆戻りとなった。この結果により、今江監督の続投は「白紙」に戻った。
今後、田中将大の処遇は球団にとって重要なテーマとなる。田中将大とコミュニケーションが取れる監督の起用が検討されており、現役時代に田中将大と関係が深かった青山浩二投手コーチ(41)や小山伸一郎2軍投手コーチ(46)が候補に挙がっている。楽天はこれまでにも球界の常識を覆す人事を断行してきたが、来季の体制はどのような波紋を呼ぶのか、注目が集まっている。