「DAZNがJWL2024全試合無料配信!沖縄で野球界の新星を発掘」
ジャパンウィンターリーグ(以下、JWL)を運営する株式会社ジャパンリーグは10月9日、オンライン会見を行い、2024年のJWLの概要を発表した。
JWLは「陽の目を見ない場所に光を」をコンセプトに、15歳以上の選手に実戦の場を提供するリーグとして2022年に発足した。沖縄を野球界の登竜門として位置づけ、日本で唯一のウインターリーグとして3年目を迎える。昨年は「トライアウトリーグ」と「アドバンスリーグ」が設けられ、10カ国・地域から101人が参加。40球団以上のスカウトが訪問し、27人がプロ契約(独立リーグ含む)を結んだ。
2024年のJWLは11月23日に開幕し、12月19日までコザしんきんスタジアムで開催される。トライアウトリーグとアドバンスリーグともに定員80人で、各3チームが編成される。23日にはフィジカルテスト、24日には開会式の後、試合がスタートする。27日には浦添市内のJICA沖縄で「世界の野球界に光をプロジェクト」の記者発表会が開かれ、野球の普及にも努める。
24日には「JWLイベントコンプレックス」として「こども&ファミリーフェスティバル」と「コザフードフェスティバル」が企画され、お祭りムードとなり、多くの来場者が見込まれている。
この日の会見では、新規参加球団が発表された。すでに6月にNPBから初めて西武が参加を表明していたが、新たに楽天から5選手が参加する。JWLの鷲崎一誠代表は「気候、練習環境、育成環境の3つの面で、西武さんが参加を表明され、参加しやすくなったのも一因であると考えます」と、参加の経緯を説明した。
JWLのGM大野倫は、JWLの課題としてレベルの担保を挙げ、「プロの選手が参加することでスキルが伸びていくか……。JWLの特性として若い選手、特に中南米の選手がメイン。野手からすれば、速くて動くボールへの対応、投手からすれば、パワーヒッターに対してどう配球を組み立てるか……。昨年は155キロを計測した投手もいましたが、今年もアメリカ、中南米、中国、ヨーロッパ、アフリカの選手の参加が予定されています。つまり、中南米に行かなくても、沖縄でスキルアップが実現できるメリットがあるのです」と述べた。
また、台湾プロ野球・統一から2人、中国からは「TEAM RISING STAR OF CHINA」として26人が参加する。中国野球協会の陳旭会長は「日本野球協会の山中正竹会長、日本野球連盟の谷田部和彦専務理事に感謝申し上げます。彼らのご協力の下、中国チームが日本でトレーニングと試合を行うことが可能になりました。次に、JWLの代表である鷲崎一誠さんに感謝いたします。彼の尽力により、中国希望の星チームがJWLに無事に参加できる運びとなりました。選手たちは非常に興奮しており、まもなく始まる冬季リーグで、日本の若い世代の選手たちと競い合い、友好を深めることを楽しみにしています」とコメントした。
JWLとDAZNとの業務提携も発表され、JWL2024の全試合が無料で独占ライブ配信される。DAZNの最高経営責任者・笹本裕氏は「DAZNを通して、新たな才能、未来のプロ野球選手を応援していただければうれしいです。より多くのプロ関係者が視察する可能性を広げていただければ」と、無料配信の意義を語った。台湾でも配信される予定だ。
プロのスカウト関係者は現場視察だけでなく、リモートスカウティングも可能。トラッキングシステムを用いた各種データやリーグ戦のスタッツが随時WEB上で更新される。どこからでも選手情報を入手できるのがJWLのメリットの一つである。
JWLのGM大野倫は「国内、海外にはくすぶった思いを持った若い選手がいます。彼らの本気を球場で、DAZNで見て、選手の動きを評価していただければと思います」と改めて強調した。鷲崎代表は「ワクワクするようなJWL3年目になっています」と、育成と普及の両輪で新たなチャレンジを続けていく。