ロストボールの賢い選び方とその性能の秘密

ロストボールの実態と選び方

ロストボールとは

ロストボールは、ゴルフ場でプレーヤーが林や池の中に打ち込み、そのまま見つからなかったものを業者が回収し、きれいに洗浄して販売されているものです。新品のボールと比べて安価で購入できるため、特に出費を抑えたいビギナーを中心に需要があります。しかし、性能面での保証が難しいという欠点も存在します。

ロストボールの品質のばらつき

レッスンプロの関浩太郎氏は、ロストボールの品質について以下のように説明しています。

「ロストボールは、全国各地のゴルフ場から集められたものを業者が洗浄して再販売しています。扱う量が膨大なため、業者側もボールがいつ販売されたものか、どのような環境下に置かれていたかを把握することは困難です。」

「ロストボールの中には、まだ日が浅いものもあれば、何カ月間、何年間も林や池の中に放置されていたものもあります。購入する側としては、ボールの銘柄からおおよそいつ頃に販売されていたものかを調べることはできますが、製造年月日が印字されていないため、同じモデルの中でも初期に作られたものか、後期のモデルチェンジギリギリに作られたものかを判別することは不可能です。」

ロストボールの性能のばらつき

ロストボールの最大のデメリットは、性能のばらつきが激しいことです。洗浄作業を行っているため、見た目はきれいですが、ボールがどのような使われ方をしてきたか、ロストボールとなった後どこにあったかによってパフォーマンスは大きく変わります。

「日光の届かない場所に放置されていたボールは、性能の低下が少ないでしょう。一方、直射日光が当たる場所で長期間放置されていたボールは、ゴムが固くなり反発係数が低くなり、新品よりも飛距離が出にくくなります。」

「ロストボールの多くは、池の底に沈んでいた『池ポチャ』ボールです。ゴルフボールは水に長く浸かっていると『加水分解』という化学反応が起こり、飛距離の低下が顕著に見られます。」

ロストボールの選び方

性能のばらつきを最小限に抑えるためには、どのように選ぶべきでしょうか。関氏は以下のようにアドバイスしています。

「ロストボールには、様々な銘柄が混ざってセット売りされているものもありますが、同じ銘柄だけでセット販売されているものを選びましょう。」

「ゴルフボールは『ディスタンス系』と『スピン系』に大別されますが、使うボールの特性や種類を統一しないと、ショットがさらに不安定になったり、特にアプローチショットにおいては距離感を掴むのが非常に難しくなってしまいます。」

「用品店によっては一個一個バラ売りしているところもありますが、目に留まったボールを無作為に取り出すのではなく、同じ銘柄を見つけてカゴに入れるようにしましょう。」

「ロストボールは安ければ何でもいい」と考える人もいますが、今後のスキルアップも視野に入れると、ロストボールもできる範囲内で計画的に選び、購入することがおすすめです。」

結論

ロストボールは、安価で手に入れられる一方で、性能のばらつきが大きいという特徴があります。ビギナー向けの選択肢として適しているものの、性能を最大限に引き出すためには、同じ銘柄のボールを選ぶことが重要です。また、購入する際には、ボールの状態や銘柄を確認し、計画的に選ぶことがおすすめです。これにより、ゴルフの楽しみをより豊かにし、スキルアップにもつながるでしょう。