テレワークを快適にするサンワサプライのプログラマブルテンキー

テレワークを快適にするサンワサプライのプログラマブルテンキー

テレワーク時代の便利アイテム:プログラマブルテンキー

最近、テレワークが一般的になり、多くの人が仕事用のPCとしてノートPCを使用している。しかし、ノートPCのキーボードはスペース的な制約から、フルサイズのキーボードと比べてキー数が限られていたり、一部のキーが小さかったりするため、素早い操作や入力が難しい場合がある。

プログラマブルテンキーの利点

そんなときに便利なのが、プログラマブルテンキーだ。見た目は一般的な外付けテンキーだが、各キーに特定の操作を割り当てられる機能を持つ。これにより、キーを一発で複雑な操作を行うことが可能になる。

サンワサプライのプログラマブルテンキー

今回、購入したのはサンワサプライのプログラマブルテンキー(有線モデル)NT-26UBK。27キーに機能を割り当てることができ、通常はテンキーとしても使用可能だ。必要な機能を割り当てれば、キーを一発で操作することも可能である。

複数キー同時押しのショートカット操作を一発で

PCの使い方は人それぞれだが、例えばスクリーンショットを頻繁に取る人もいる。筆者のようなライターの場合、オンライン取材で相手が画面共有した資料のスクリーンショットを撮ったり、インタビュー相手の顔写真を撮る必要がある。ノートPCやキー数を減らしたコンパクトキーボードでは、スクリーンショットを撮るためにはPrint ScreenキーをFnキーと同時に押す必要があり、さらに有効なウィンドウだけを撮るためにはAltキーも一緒に押さなければならない。これでは、相手の話を聞きながらメモを取るだけでなくスクリーンショットを撮るのは面倒で、間違いも起こりやすい。

また、他の複数キーの同時押しも必要になる場面がある。例えば、カフェやコワーキングスペースで離席する際には、WindowsキーとLキーを同時に押して画面をロックする必要があるが、これらのキーが離れているため、片手でぱっと操作するのは難しい。

「ボスが来た」ボタン的なキーボードショートカットも同様だ。テレワークではあまり関係ないかもしれないが、家族に見せたくない場合もある。その際には、「Windowsを閉じる」(Alt+F4)や「デスクトップの表示」(Windows+D)をプログラマブルキーに設定しておけば、一発で操作できる。

表計算ソフトの入力にも強い味方

ショートカットや複合キー入力を登録するのも便利だが、さらに機能キーやマウス操作、60文字までの文字列、特定のアプリの起動なども登録可能だ。

例えば、Excelに数値を入力するとき、テンキーだけを使いたい場合がある。Enterキーで下のセルに移動することはできるが、入力ミスで上のセルに戻りたい場合は、マウス操作やキーボードの矢印キーを使う必要がある。下のセルだけでなく横のセルに入力するときも、Excelの設定で変更できるが、上下左右のあちこちのセルに入力する際には、設定変更は混乱する。そこで、矢印キーを設定してしまえば、テンキーだけで操作可能になる。

また、全角半角キーを設定すれば、数値入力をしたいのに全角になっていてイラっとすることもすぐに解消できる。

テンキーにはない「,」や「%」を設定することもできる。このテンキーではデフォルトで「0」の横が「00」になっているが、これを「,」に変更することも可能(ただし、モード2かモード3に限る)。表計算ソフトでデータとして入力するときは不要かもしれないが、文章でカンマ区切りの数字を手入力することが多い場合には重宝するはずだ。

3つのモードにわたって設定

これらのキー割り当ては、モード1~3の3パターンまで登録することができる。ただし、モード1はテンキーの部分の変更ができないため、自由度が高いのはモード2かモード3の2パターンとなる。

モード1から3まで本体のボタンで簡単に切り換えられるため、モード1は通常の数字入力、モード2はプレゼン時のリモコン、モード3は定型文入力のサポートといったように、目的別にキーを集めておけば、シーンに合わせて簡単に切り換えることができる。このプログラマブルテンキーだけでかなりの操作が可能だ。

設定は一部を除いてテンキー内のメモリに保存できる。ショートカットキーなどはテンキー内に設定しておけば、テンキーを他のPCに接続してもそのまま使える。例えば、オフィスのデスクトップPCと持ち運び用のノートPCの両方で同じ設定で使用できるし、プレゼン時のPCが自分のものと異なる場合でも、同じように使える。個々のPCに設定ソフトをインストールする必要もない。

ただし、すべてがテンキー内に保存できるわけではない。アプリケーションの起動については、ドライバーソフトに保存されるため、利用するにはドライバーがインストールされたPCが必要となる。文字列入力でも特に全角入力はPC側に保存したほうが確実に動作する。

また、キーボード自体の対応OSはWindowsとなっているが、これは設定ソフトウェアの対応があるためだ。設定をテンキー本体に読み込ませてしまえば、他のOSでも利用できないことはない。

試しにAndroidスマートフォンに接続してみたところ、Windowsキーを設定しておけば、「ホームボタンにタッチ」の動作をさせることができた。音量のプラスとマイナスの設定も可能で、マウスの戻るボタンを設定すれば、戻るボタンに相当する動作も可能だった。

ただし、あくまでこれはイレギュラーな使い方だ。Windows機以外に接続した場合でも、USBキーボードなので物理的な故障の可能性はないが、予期せぬ動作をすることもあるため、自己責任で試してほしい。

キートップは自由に差し替え可能

キーに割り付ける操作をカスタマイズできるのは、これまで紹介したとおりだが、実は物理的な部分にもカスタマイズが可能だ。

キートップは透明のカバーが付いているタイプで、自由に差し替えができる。キートップカバーの交換ツールは付属しているため、取り外しも簡単だ。

キートップはサンワサプライからExcelファイルが用意されており、文字を書き換えて、色も好きな色にしてラベルを印刷し、キートップに入れることができる。

そして、変更できるのはキートップだけではない。なんと使う向きも変えられる。背面のスタンドは4方向にあり、立て方によって横向きや逆向きにも立てることができる。キートップのExcelファイルには横向き設定のサンプルも入っており、ここから横向きのキーを作ることも可能だ。

まとめ

実際に使ってみて、モード切替で3つのパターンを瞬時に切り換えて使えるのは非常に便利だった。これまでにもテンキー型のプログラマブルキーはあったが、設定が1パターンだけだったり、無線タイプの用意がなかったりと、このシリーズほど自由度が高くなかった。

筆者は確実性とバッテリー管理が面倒なので有線タイプを使っているが、無線タイプのほうが好みの人もいるだろう。機能的には同様で、無線ドングル付きの2.4GモデルやBluetoothモデルも選べる。無線タイプならPCと離れた場所からプレゼンをするときに多機能で自由度の高い操作リモコンとしても使えるし、自分好みにキーを配置すれば操作ミスも起こりにくいはずだ。

今回のプログラマブルテンキーは、数字入力はもちろんのこと、「ボスが来た」ボタンとしての利用や、複雑なショートカットキーの入力を確実にすることなど、業務効率化に役立ちそうだ。

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INTERNET Watch編集部員やライター陣が、実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズをリレー形式で紹介していく「テレワークグッズ・ミニレビュー」。もし今テレワークに困りごとを抱えているなら、解決するグッズが見つかるかもしれない。バックナンバーもぜひお楽しみください。