BNBチェーンがステーブルコイン決済の推進に本腰

大手暗号資産（仮想通貨）取引所バイナンス（Binance）が開発したパブリックブロックチェーン「BNBチェーン（BNB Chain）」が、ステーブルコイン決済とデジタル金融取引のコアインフラになることを目指し、新たな取り組みを発表しました。この戦略は、9月18日に「BNBチェーン」の公式Xアカウントを通じて明らかにされました。

ステーブルコインインフラ強化の4つの柱

「BNBチェーン」は、以下の4つの柱を中心にステーブルコインインフラの強化を推進します。

CEXでのガスレス送金
ウォレットサポートの強化
無料で簡単なクロスチェーン転送
現実世界の決済を統合

CEXでのガスレス送金

「BNBチェーン」は、バイナンスやビットゲット（Bitget）、ゲートアイオー（Gate.io）、エムイーエックスシー（MEXC）、エイティーエックス（HTX）などの中央集権取引所（CEX）と提携し、手数料のかからないガスレスでの出金をサポートします。この機能は、「ノードリアル（NodeReal）」が提供する「メガフュエル（MegaFuel）」によって実現されます。これにより、ユーザーは手数料を気にせずにスムーズな取引を享受できます。

ウォレットサポートの強化

「BNBチェーン」は、シームレスで低手数料でのステーブルコイン取引を促進するため、大手ウォレットサービスのプロバイダーと提携を進めています。既にビットゲットウォレット（Bitget Wallet）とセーフパル（SafePal）を含む複数のプロバイダーと提携を結んでおり、今後はバイナンスWeb3（Binance Web3）ウォレットおよびトラストウォレット（Trust Wallet）との提携も予定されています。これにより、ユーザーはより安全で便利な取引環境を享受できます。

無料で簡単なクロスチェーン転送

「BNBチェーン」は、クロスチェーンブリッジを提供するセラーネットワーク（CelerNetwork）を用いて、手数料無料のブリッジを提供します。これにより、ユーザーは異なるブロックチェーン間での資産移動を簡単に実現できます。クロスチェーン転送の手数料が無料になることで、ユーザーはより効率的な資産管理が可能になります。

現実世界の決済を統合

「BNBチェーン」は、アルケミーペイ（Alchemy Pay）、オービット（Oobit）、マグルペイ（MuglePay）、ナウペイメント（NOWPayments）、ルヌソリューション（Lunu Solutions）と提携し、現実世界でのステーブルコイン決済をサポートします。これにより、ステーブルコインが日常生活の決済手段としてより広く利用されることが期待されます。

今後の展望

「BNBチェーン」は、ステーブルコインによる支払いの迅速化、現実世界の資産のトークン化、暗号資産を現金と同じくらい使いやすくすることに専念しています。これらの取り組みは、Web3に次の10億人のユーザーを呼び込むことを目指しています。

ガスフリーカーニバルシーズン

「BNBチェーン」は、9月19日から「ガスフリーカーニバルシーズン」というイベントを開催します。このイベントでは、CEXでのガスレス送金、無料で簡単なクロスチェーン転送、ウォレットサポートの強化に関する体験が提供されます。ユーザーは、これらの新機能を実際に試すことで、その利便性と効率性を実感できるでしょう。

「BNBチェーン」のこれらの取り組みは、ステーブルコイン決済の普及とデジタル金融取引の発展に大きく貢献すると期待されています。今後の展開に注目が集まっています。