山口紗弥加の人生観と役者としての挑戦：ドラマ「私の死体を探してください。」から学ぶ

山口紗弥加さんが語る、役者としての葛藤と人生観

前回、20代、30代の頃の葛藤やもやもやを語ってくれた山口紗弥加さん。現在は、ドラマ「私の死体を探してください。」に出演し、「自分の中で何かが変わったような感覚があった作品」と話しています。今回は、演じる森林麻美に共感する部分から結婚観、この先の人生設計を、CLASSY.読者へのアドバイスとともに教えていただきました。

森林麻美との共感

「私の人生そのものをエンターテインメントとして提供することに憧れます」と語る山口さん。ドラマ「私の死体を探してください。」で演じる森林麻美との共感について尋ねられました。

「麻美は信念の人で、勇敢だと思います。今作に登場する人間はそれぞれに罪深いですが、ミステリー作家である麻美はその罪をエンターテインメントとして昇華し、彼女なりの見事な償いだったとも思います。彼女のように、私自身を、私の全てを仕事に捧げることができたら役者として本望かも…と、麻美に共感して想像はしてみたものの、到底不可能な話です（笑）。私には絶対に真似できないことだから、余計に麻美の生き方に憧れを抱いてしまいました。おひとりさまならではの自由さ、気楽さがありますね。」

結婚観

CLASSY.は今、「人生もオシャレも“自分で選ぶ”」をコンセプトに、様々な結婚観を発信しています。結婚の向き合い方も多様化している中で、山口さんはどんな結婚観を抱いているのでしょうか？

「元々、結婚にあまり興味がないので、結婚観もないんです。ただ、ひとりぼっちで生きていくのは寂しいかもしれないから、パートナーという存在を見つけて、結婚はしなくてもお互い自立した状態で、必要なときには力強くサポートできるような体制は整えておきたいなと。相手に依存するのではなく、思い合って、助け合いたい。それが理想です。」

おひとりさまの魅力

周りが結婚し始めると、焦ってしまう読者も多いですが、山口さんはどのようにアドバイスしますか？

「焦らなくていいです。おひとりさま、楽しいですよ。一人で散歩していて、行列のお店を見つけたとき、並ぶのは苦手だけど、覗いたら一席だけ空いていて運良く入れたりする。飛行機もそうですね。一席だけ空いている！旅行しちゃおう！とか。ひとりの気楽さや自由を、今のうちに満喫してください。何かひとつ変えてみると、ドミノ倒しの人生が変わっていくかもしれません。」

人生の変化と挑戦

仕事、結婚、出産と、CLASSY.読者は周りとライフステージや働き方が変わり、人と比べてもやもやする人も多いです。そんな読者たちにアドバイスをください。

「一度、いつもの行動範囲“外”に出てみてほしいです。一歩でいいから、安全圏内を出てほしい。美容室を変えてみるとか、毎日通っている道の1本奥を歩いてみるとか。日常の中の小さなことでいいので、何かひとつ行動の癖を変えてみてください。そこからは徐々にかもしれないし、ドミノ倒しのように一気に…かはわからないけれど、新しく変わっていく自分に出会えると思います。その第一歩には勇気が必要だけど、頑張って踏み出してみるだけの価値はある！あとは旅に出てほしいですね！」

30代の旅

ご自身は、30代の頃にどんな旅をしましたか？

「30代の頃は、友人と東南アジアを4カ国とか、ヨーロッパをレンタカーで3カ国など、好奇心まかせ体力勝負の旅をしていました。しかも行きと帰りの飛行機だけ押さえて、旅先の予定はほとんど立てず、数千円の宿に泊まったり。ほぼバックパッカー状態でした（笑）。現地の人に聞いた情報や出会いで行き先を決めて、マレーシア→ジャワ島→バリ島→タイ→ベトナムと移動して、またバリ島に戻ったり。そんなタフな旅は、体力のある30代だからできたこと。お腹も壊すし、危険な場面もあって大変でしたが、ある種の強さは獲得できた気がしています。実際、この経験が私の背中を何度も押してくれました。」

人生の先を見据えて

もやもや悩んでいるときは、目先のことばかりに気が向くけれど、もう少し、先を見てほしい。今は必要じゃない、メリットがないと思うことでも、巡り巡ってご縁が繋がったり、役に立つことが出てきます。だから、何事も経験だと思って、ちょっとハードに楽しんでもらいたいですね。

今後のキャリアと人生設計

山口さんは、この先のキャリアや人生設計はどのように考えていますか？

「歩いた道がそのままキャリアになると信じているので、キャリア形成は考えていません。日々新しく、昨日よりも少しでも成長した自分で在りたいなと思います。一生懸命に楽しんで、前を向いて歩くことを大切にしていきたいです。役者以外の夢は…世界各国で暮らすことかな。人が好きで、様々な国の文化や食に触れたりすることが好き。そこでしか味わえないストリートグルメを求めて旅することもあります。欲張りだとは思いますが、その土地でちゃんと働いて暮らすことが夢。行きたい国はたくさんありますが…台湾、いいですね。友人もいて台湾茶が大好きなので、山の上の茶園で働いて…なんて想像が膨らみます。」

プロフィール

1980年生まれ。福岡県出身。14歳でデビュー後、バラエティ番組やドラマ、映画、舞台と多岐に渡って活躍。近年の主な出演作は、ドラマ「ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と」（TBS系）、「柚木さんちの四兄弟。」（NHK）、映画「劇場版ラジエーションハウス」、「わたしの幸せな結婚」など。現在放送中のテレビ東京ドラマ「私の死体を探してください。」（毎週火曜24：30～）では、自身のブログで自殺をほのめかし、消息不明になるミステリー作家・森林麻美を演じる。

ドラマ情報

ドラマチューズ！「私の死体を探してください。」毎週火曜 深夜24時30分～25時（テレ東ほか） ベストセラー作家・森林麻美がブログで自死をほのめかし「私の死体を探してください。」という文章を残して消息を絶つ。担当編集者の池上沙織は麻美を探すが、その後も麻美のブログの更新は続き、さまざまな秘密が次々に暴露されていく。人間の醜い欲望が溢れだすノンストップスリラー。