日本の映画界を彩った女優・弓恵子さんが87歳で逝く

日本の映画界を彩った女優・弓恵子さんが87歳で逝く

女優の弓恵子さん(ゆみ・けいこ、本名・安藤瑛子)が8月17日に87歳で呼吸不全により亡くなったことが24日に明らかになった。葬儀は家族で静かに執り行われた。

弓恵子さんは、俳優の潮万太郎の長女として生まれ、2人の弟も俳優という芸能一家に育った。1955年、立教女学院高等学校在学中に「光丘ひろみ」の芸名で映画「赤いカンナの花咲けば」でデビューを果たした。1959年からは大映に所属し、芸名を弓恵子に改めた。

1960年に公開された映画「東海道ちゃっきり娘」で人気を博し、1966年には日本テレビ系列の人気ドラマ「これが青春だ」にレギュラーとして出演。1969年から始まったTBS系の国民的人気時代劇「水戸黄門」第1部では、水戸光圀の暗殺を謀る元忍者・お蝶役でレギュラー出演し、その演技力と存在感で多くの視聴者を魅了した。その後も映画やドラマで幅広く活躍し、日本の芸能界に大きな足跡を残した。

私生活では、俳優の宮口二郎さんと結婚し、1995年に死別した。近年は気管支の不調を抱え、仕事はほとんど行わず、入退院を繰り返していたという。

弓恵子さんの死は、日本の芸能界に大きな喪失感をもたらした。彼女の豊かな演技と温かい人柄は、多くの人々に愛され、その功績は永遠に語り継がれることだろう。