ボン・ジョヴィ:40年間の伝説と最新の英雄的行為、そして日本との絆

ボン・ジョヴィ:40年間の伝説と最新の英雄的行為、そして日本との絆

ボン・ジョヴィ:40年間の輝かしい歴史と最新の英雄的行為

1984年にデビューアルバム『BONJOVI(夜明けのランナウェイ)』を発表して以来、40年以上にわたり世界中で大ヒット作を生み出してきた米ロックバンド、ボン・ジョヴィ。全世界でアルバム売上1.3億枚を記録し、ロックの殿堂入りも果たしている彼らは、今でも多くの人々に愛され続けている。

日本での人気

日本でも、ボン・ジョヴィの曲は世代を超えて親しまれている。毎年夏の盆踊りでは、1980年代のヒット曲が流され、お笑いタレントのなかやまきんに君が「It’s My Life」を筋肉芸のテーマ曲として使用することで、再び注目を集めている。2023年の「レコチョク年間ランキング」では、この曲が洋楽ランキング1位に選ばれるなど、その人気は衰えることを知らない。

ヒーローとしてのジョン・ボン・ジョヴィ

2023年10月中旬、米南部テネシー州ナッシュビルで、ボン・ジョヴィのボーカル、ジョン・ボン・ジョヴィが英雄的な行為を遂げた。彼は、ジョン・シーゲンソーラー歩道橋で自殺を図ろうとしていた女性を救助した。この出来事は、メトロポリタン・ナッシュビル警察が公式SNSで監視カメラ映像と共に公開し、大きな話題となった。

警察の声明によると、「シーゲンソーラー歩道橋で一人の女性を助けたジョンと彼のチームに感謝します。ボン・ジョヴィが女性を説得し、安全な場所に避難させる手助けをしてくれました」と述べられている。その日、ジョンはミュージックビデオ撮影のために橋の近くにいた。制作チームが橋の下でカメラ機材をセットしていた際、橋のへりに立ちすくむ女性を発見。ジョンと制作アシスタントが女性に近づき、彼女を説得し、抱きしめながら一緒に橋の端まで歩いた。

この出来事が報じられると、「ボンジョヴィは最も偉大なロックスターでありヒーロー」と世界中から絶賛の声が寄せられた。しかし、ジョン本人はこの件について沈黙を貫いており、彼の代理人はメディアに対し「ボン・ジョヴィは、危機的状況にいる個人に配慮し、この件についてはコメントを出さない」と話している。

社会貢献活動

世界的ロックバンドとしての地位を獲得しているボン・ジョヴィだが、ボーカルのジョンは社会奉仕活動にも力を入れている。2006年にはチャリティ団体を設立し、「JBJソウル・キッチン」というレストランを運営している。このレストランは、一般人の客も利用可能だが、食べることに困っている人々にも食事を提供する非営利の施設だ。従業員の多くはボランティアで、メンタルヘルス専門のスタッフもおり、様々な困難を抱えた人々を支援している。

コロナ禍では、従業員の人数を制限していたため、ジョン自らレストランで皿洗いをしていたという。関係者は「JBJソウルのおかげで、彼は危機的状況にいる人への接し方を習得できている」と語っている。

日本との特別な絆

ボン・ジョヴィは、日本のファンにたびたび感謝のメッセージを送って話題になっている。なかやまきんに君が「It’s My Life」をテーマ曲として使用したことで、2023年の「レコチョク年間ランキング」で洋楽1位に選ばれた際、ボン・ジョヴィは日本レーベルの公式Xで「きんに君、君のサポートに感謝するよ」とメッセージを投稿。さらに2024年5月には、メンバーからきんに君に動画コメントが届き、「あらためて『It’s My Life』への愛をありがとう」と感謝の言葉を述べた。さらに、「僕らのスペシャルアンバサダーになってほしい」とまさかのオファーも。

きんに君が公認アンバサダーとなったことで、2024年の「中野駅前盆踊り大会」では「盆ジョヴィ」が大盛り上がり。これは、1986年に発表された曲『リヴィン・オン・ア・プレイヤー』に合わせて人々が踊る風物詩で、2018年から続く伝統となっている。最近では、新宿中央公園や渋谷のミヤシタパークでも開催され、さらに2023年にはボストンで行われた「JAPAN FESTIVAL BOSTON」でも実施された。このように、ボン・ジョヴィの曲は日本だけでなく、本国アメリカでも愛され続けている。

40周年記念イベント

2024年、ボン・ジョヴィはデビュー40周年を迎え、アルバム「Forever」をリリースした。この発売記念と40周年をお祝いする日本限定の花火イベント「BON JOVI THE GREATEST FIREWORKS 2024 -FOREVER-」が、千葉(9月28日)と宮崎(10月5日)で開催される。ボン・ジョヴィは、このイベントの開催に際してコメントを発表。「日本で『40周年を花火でお祝いするスペシャルショー』が開催されると聞いて、とても嬉しく思っています。バンドの楽曲と日本の花火のコラボレーションする、グレイトなショーになるはず」と日本のファンにメッセージを送っている。

また、阪神・淡路大震災や東日本大震災のときにも、日本に思いを寄せ、積極的に支援をしてくれたボン・ジョヴィ。今回のイベントでも、「収益の一部は、1月に起きた能登半島地震の被災者の方々を支援するために寄付されることになっています」としている。

結び

厳しい状況に置かれた人々を常に思いやり、遠く離れたファンにはメッセージを送って感謝を伝える律儀で気さくなボン・ジョヴィ。彼らの曲にのせて、秋空に打ち上げられる花火は、より一層美しく感じそうだ。40年間の輝かしい歴史と、今もなお世界中で愛され続けるボン・ジョヴィの魅力は、これからも多くの人々の心を捉え続けることだろう。