2023年のサウジリーグ:スター選手獲得の熱狂から大幅な投資縮小へ。リーグの未来は?
昨年はクリスティアーノ・ロナウドをはじめとするスター選手の獲得に沸いたサウジリーグだが、今季の補強費は昨年の半分にも満たない金額に抑えられている。2023年には、ロナウド、ネイマール、カリム・ベンゼマら多くのスター選手の獲得に約9億5700万ドル(約1400億円)を費やしたが、今年は4億3100万ドル(約637億円)と大幅に減少している。
ロナウド、ネイマール、ベンゼマ、サディオ・マネ、エヌゴロ・カンテといったスター選手が数多く在籍する中、今シーズン最も大きな話題となったのは、イングランド代表FWイバン・トニーのアル・アハリ加入だった。その結果、昨季は補強費の総額がイングランドのプレミアリーグに次いで2番目だったが、今季は6番目にまで順位を下げている。
シンガポール国立大学のジェームス・ドーシー氏は、「サウジリーグは、ロナウドなどのスター選手を獲得することで、世界中のサッカーファンに認知されるようになり、大きな成功を収めた。しかし、この人気を長く続け、より発展させていくためには、さらなる努力が必要となるだろう」と述べている。
2034年ワールドカップ誘致という大きな目標を掲げるサウジアラビアは、リーグの強化に力を入れている。巨額の投資から、より長期的な視点での育成にシフトし、リーグ全体のレベルの底上げを図れるか。今後の動向に注目だ。