47歳のシリモンコン、ライトヘビー級世界王座獲得!辰吉戦から25年、驚異のキャリアを刻む

47歳のシリモンコン、ライトヘビー級世界王座獲得!辰吉戦から25年、驚異のキャリアを刻む

10月6日(日・現地時間)、タイのルンピニースタジアムで、WBF世界ライトヘビー級(約79.3kg)王座決定戦が行われ、47歳のシリモンコン・シンワンチャー(タイ)が13勝無敗(9KO)のマット・フロイド(35=オーストラリア)に判定勝利し、王座を獲得した。

シリモンコンは1997年に辰吉丈一郎と戦い、7R KO負けを喫したものの、その後階級を上げ、2002年にWBC世界スーパーフェザー級王者となり、2階級制覇を達成した。2003年に王座を失った後も、K-1にも挑戦し、2009年には覚醒剤所持で20年の懲役を受けるも、服役中も特別に許可を得てボクシングを続け、地域王座も獲得。2013年に恩赦で出所後、スーパーウェルター級、ミドル級と階級を上げ、地域王座を次々と獲得した。2021年には素手ボクシングにも挑戦し、BKFCタイ国ライトヘビー級王者にもなっている。

今回の試合では、身長183cmの筋肉質のフロイドに対し、168cmのシリモンコンは体格差が目立ったが、熟練のディフェンスとステップワークで相手の強打をかわし、時折スピードある連打や右オーバーハンド、左フックで印象を残した。判定は2-1(117-109、113-114、117-110)でシリモンコンが勝利を収めた。

この勝利により、シリモンコンはタイで最重量級と最高齢の世界王座記録を樹立した。過去には遊び人として知られていたが、刑務所での経験をきっかけに生まれ変わり、現在は家族や教え子たちのために戦っているとコメントしている。近年はキックボクシングの谷山ジムなどにもトレーナーとして来日しており、100戦を超える戦績を持つ47歳の挑戦を見守りたい。