武尊、『ONE』初勝利!タン・ジンをKO、ロッタン戦再び
武尊、『ONE』初勝利を飾る
格闘家の武尊が、現地時間27日にタイ・ルンピニースタジアムで開催された『ONE FRIDAY NIGHT 81』で、タン・ジン(ミャンマー)に2ラウンド2分47秒でKO勝利を収めた。この勝利は、武尊にとって『ONE』初の勝利であり、試合後の勝ち名乗りを受けた直後には涙を浮かべるほど感動した。
武尊の経歴と『ONE』への移籍
武尊はK-1で3階級を制覇した実力者である。2022年6月の『THE MATCH 2022』では、那須川天心との対戦で判定負けを喫し、その後K-1を離脱。今年からアジア最大の格闘技団体『ONE』に移籍し、新たな戦いの場を模索した。初戦となる今年1月、フライ級キックボクシング世界タイトルマッチでスーパーレック・キアトモー9と対戦し、激闘の末に判定で敗れた。
8ヶ月ぶりの復帰戦
2戦目は当初、ブラックパンターとの対戦が予定されていたが、負傷により2連勝中のタン・ジンに変更された。武尊にとって8ヶ月ぶりの復帰戦は、1ラウンドからタン・ジンが気合を込めながら積極的に前に出て、武尊はローキックで応戦した。しかし、タン・ジンの左フックを浴びてダウンを取られ、1ラウンドが終了した。
2ラウンドになると、武尊の逆襲がスタートした。パンチでプレッシャーをかけてタン・ジンを下がらせると、ドンピシャのタイミングで三日月蹴りをヒットさせてダウンを奪う。タン・ジンは悶絶しながらもなんとか立ち上がったが、ダメージは深かった。ここを勝負のポイントと読んだ武尊が再び猛攻を繰り出すと、タン・ジンは再びダウンを喫し、そのまま立ち上がれず、武尊のKO勝利となった。
1年3ヶ月ぶりの勝利
この勝利は、昨年6月のフランスでのベイリー・サグデン戦以来、実に1年3ヶ月ぶりの勝利となった。武尊はコーナーポストからバク宙を決めて会場の大声援を浴びた。試合後のインタビューでは、「1Rのダウン、フラッシュ気味だったんでそこまでダメージ無かったんですけど、ちょっと怪我明けの試合という事で足の心配しすぎたな、下に集中しすぎたなって感じです」と振り返り、「思ったより相手のパンチがあったので、2Rから作戦を変えました」と、臨機応変な戦いぶりで勝利を掴み取ったことを語った。
ロッタンとの対戦が再び浮上
試合後、ONE初戦で武尊との対戦が発表されながら負傷で欠場したロッタン・ジットムアンノンがリングイン。武尊は「ロッタン!アイムレディ、レッツファイト!」と英語で対戦を呼びかけると、ロッタンも「今日の戦いは簡単過ぎたが、俺は簡単じゃないぞ」と応戦し、両者がにらみ合うと会場から大きな声援が送られた。
ファイターたちの反応
武尊の勝利に、かつてともにK-1で戦ってきたファイターたちもSNSで反応した。平本蓮は武尊の勝利直後に「よっしゃー!」と投稿。ファンからの「武尊格下にあれではロッタンとはきびしくないですか?」という声にも「あれはダウンしてからエンジンかかる武尊タイムです。K-1時代にも披露済みです」と冷静に答えた。
また、平本と同じくRIZINで活躍する久保優太も「逆転KO凄い!武尊選手の試合はやっぱり面白い!」と興奮気味に投稿した。
武尊の『ONE』初勝利は、彼の新たな挑戦の始まりを告げるものとなった。今後の活躍に期待が高まる。