Amazon, AIを活用した配送支援システム「VAPR」をRivian電気バンに導入、ドライバーの効率と生産性を向上

米Amazonは10月9日（現地時間）、AIで配送ドライバーを支援する新システム「Vision-Assisted Package Retrieval」（VAPR；視覚支援荷物回収）を発表した。このシステムは2025年初頭までに、米Rivian製の電気バン1000台に搭載される予定だ。

VAPRは、AWSの機械学習プラットフォーム「SageMaker」や「IoT Greengrass」などのテクノロジーと、バンの天井に埋め込んだ特製光源プロジェクターとカメラを組み合わせたものである。配送物のあるスポットに近づくと、VAPRが音声とダッシュボードでドライバーに合図を送る。ドライバーが停車して荷台に荷物を並べると、カメラが荷物のラベルを読み取り、配送すべき荷物には緑の○、そのスポットが配送先ではない荷物には赤い×を照射する。

このシステムのテストに参加したドライバーは、以前は2分から5分かかっていた荷物の整理が、VAPRを使うことで1分程度で完了すると報告している。初期のテストでは、ドライバーの身体的および精神的負担が67％軽減され、ルートごとに30分以上時短になったという。