カンヌ映画祭総代表、ティエリー・フレモーの自伝:柔道から映画へ、人生を彩る二つの情熱
カンヌ国際映画祭の総代表を務めるティエリー・フレモーの半生記「黒帯の映画人 柔道と映画に捧げた人生」が、2024年10月10日に発売されることが決定した。
フレモーは9歳で柔道に出会い、黒帯四段を取得。柔道の指導者として活動していたが、映画の世界に魅了され、柔道から離れることを決意。リュミエール研究所所長やカンヌ映画祭の代表として、世界各地を飛び回る生活を送る。ある日、フランス柔道連盟の「鏡開き」でスピーチを頼まれたことをきっかけに、柔道が自身の人生において重要な役割を果たしていたことを再認識した。
本書では、柔道の歴史や精神、嘉納治五郎とその時代について詳しく語り、三島由紀夫の切腹が与えた衝撃など、柔道を通じた近代日本文化論も展開している。また、黒澤明の『姿三四郎』や溝口健二、是枝裕和などの日本の映画監督についても触れ、クエンティン・タランティーノ監督との交流など、映画人としての興味深いエピソードも満載だ。
本書の帯推薦文は、第76回カンヌ国際映画祭で主演作『PERFECT DAYS』の好演により最優秀男優賞を受賞した俳優の役所広司が担当。「柔道家・嘉納治五郎の生きざまが生粋の映画人を生み出した」とコメントを寄せている。